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神経質礼賛 2484.ひきこもりとAI

 ニュース番組でAIのChatGPTと結婚したという女性の話を見て、とうとうここまで来たかと驚いた。もちろん、法律上の結婚が認められるわけではなく、御本人の認識上でのことである。AI利用は急速に広がっている。学生のレポート作成は以前から話題になっていた。研究者が論文作成に秘かに使用して問題となることもある。最近ではスマホを使用する高齢者も増えていて、話相手や相談相手にAIを利用する人もみられるようで、これなどは寂しさを癒してくれるとともに認知機能の衰えを補ってくれそうである。私はまだAIを積極的に使ったことがないが、何か検索するとAIが調べて答えるような選択肢も表示されてくる。試しに選択してみると、そのまま発表できそうなまとまった答えが表示され、レポートや論文作成に利用されるのも無理ないなあと感心するばかりである。もっとも、AIは嘘をつくこともあるので、丸写しは考えものである。

 外来通院患者さんで家にひきこもって何もしていない、という人がいる。一日の過ごし方を聞いてみると、ボーっとしている、スマホをいじっているという答えが返ってくる。スマホでどんなことをしているかとさらに尋ねると、何となくゲームをしたり動画を見たりしているとのこと。こうした人たちがAIを利用したらどうなるだろうか。先述の高齢者のように、よき相談相手になる可能性はある。本人を否定するような発言はなく耳障りのよい答えが返ってくるから感情の安定が図れるかもしれない。もしかするとAIを利用して直接他人と接することなく働く手段を見つける人も出る可能性もある。しかし、AIとの会話にのめり込んでAIに依存してますます実生活で人との交流を避けてしまう恐れもある。AI利用がひきこもりの人にどのような影響を及ぼすか注視していこうと思う。

 

2026年7月 5日 (日)

神経質礼賛 2483.優良運転者表彰?

 静岡中央警察署内交通安全協会から封書が届いた。「警察」の文字にちょっとドッキリしながら、何だろうと思って開封すると、優良運転者表彰候補者選考通知という文書が入っていた。「あなたは優良運転青銅賞候補者として選考されました。つきましては同封の申請書に必要事項をご記入の上、ご返送いただきたくお願い申し上げます」とある。切手を貼った返信用封筒も入っている。別に希望したわけでもない。なぜ「選考」されたのか不明である。

   私の場合はホームセンターやスーパーで買い物をするために週1回運転するのがせいぜいである。ガソリンスタンドに行くのは3~4か月に一度で走行距離は年1000km未満であり、車を点検に出すたびに「もう少し運転してあげないとかえって車が傷みますよ」と言われてしまう。無事故無違反も単に運転機会が少ないからに過ぎないからであって、優良運転者とは言えないだろう。警察を名乗る詐欺もある御時世である。もしかして、何か高額な記念グッズを買うように要求する悪質商法ではないかと勘繰ってしまうが、ネットで調べると現金を要求されるようなことはなくまっとうな賞らしい。正直言って、終活しなくてはならないこの時期に表彰状とか記念メダルを頂いても困ってしまうし、授賞式が勤務日と重なると勤務先に迷惑をかけることになる。そこで、申請書には「表彰を希望しない」のボックスにチェックを付けた。その場合、理由を書かなくてはならず、ちょっと困った。「業務多忙のため申し訳ありません」と大人の言い訳を書いて返送する。

2026年7月 2日 (木)

神経質礼賛 2482.サッカーW杯

 今週の月曜日、昼食を食べに定食屋さんへ向かう。いつも遅い時刻に行くので、「売切」の看板が出て、ドアにCLOSEDの札がかかっていることがある。ここの食事にありつける「勝率」は6~7割といったところ。この場所まで来てダメだと吉野家一択になってしまう。OPENの札を見て安心して入店する。早くできる豚生姜焼き定食を頼む。揚げ物だと注文を受けて揚げてくれるがちょっと時間がかかる。小鉢とセルフでよそう味噌汁が付いて700円はありがたい。店のオニイサンがカウンターの常連客と大声で話をしている。話題はサッカーワールドカップの日本対ブラジル戦。厳しい戦いだが、勝てる可能性もあると期待しているようで、翌日午前2時からの中継放送は絶対に見るとのこと。ニュースで街の人々のインタビューでも日本の勝利を期待する声が強かった。深夜なので翌日の仕事の心配をする人もいたが、高齢男性は「いつも夜中にトイレに起きるので見れます」と。

 私もそうだ。午前3時頃目が覚めてトイレに行ったついでにTVをつけると後半戦が始まる直前、1-0で日本がリードしていた。これはもしかして勝てるかも知れない、と期待してまた横になる。朝6時に起きて1-2で逆転負けとなったことを知った。

 私の世代ではサッカーよりも野球になじみが強い。スポーツ漫画・アニメも「巨人の星」「ドカベン」など野球物が多かった。自分の子供世代では逆にサッカーの方がメジャーになった。子供もサッカーをやっていたから、地元のJリーグの試合を一緒に見に行ったり、家族で東京に出かけた時には御茶ノ水のサッカーミュージアムに寄ったりした。その頃はまだ海外のプロチームで活躍する選手は少なく、世界とのレベル差は大きかった。現在では世界中で活躍する日本人選手が増え、今回のチームを見れば強豪国チームに引けを取らないメンバーになっていた。結果は残念だったが立派な戦いぶりだった。このまま着々と地力を伸ばして行けばいつかW杯優勝も夢ではない。

2026年7月 1日 (水)

神経質礼賛 2481.富士山噴火の心配

 先週はダブル台風7号・8号が到来したが、その前に山梨県を震源とする地震があった。震源地に近い町では震度6弱を記録し首都圏では震度4だった。私は自宅の1階にいて揺れを感じた。当地の震度は3。妻は入浴中で全く気が付かなかったという。山梨県が震源だと聞いて、「富士山が噴火しない?」「火山灰が降った時の防塵マスクを買っておいてよ」などと言い出す。騒ぎ過ぎだとは思うが、全く荒唐無稽とも言い切れない。

 私が小学生の頃、富士山は休火山と教えられた。現在は活火山とされている。最後に噴火があったのは江戸時代の宝永4年(1707年)。今から300年以上前のことである。噴火は2週間続き、火砕流を発生させ、大量の火山灰を降らせた。それらが火災や急な堆積を引き起こして甚大な被害をもたらした。現在の小山町周辺が壊滅的な打撃を受けた他、火山灰は江戸にまで降って、人々の生活に大きな障害をきたした。活火山である以上、いつ再噴火してもおかしくはない。火山灰は東側に流れやすいと考えられるが、富士山の西側斜面で噴火が起きないとも限らない。その場合には当地もかなり影響を受ける可能性はある。通常の地震対策として水や食料や生活備品の買い置きはあり、今でもマスクは仕事中や外出時は常用していて買い置きがあるけれども、火山灰対策のマスクまでは買っていない。感染症対策の医療用N95マスクならば防塵マスクとしても使えそうなので、少し用意しておこうと思う。備えあれば憂いなしである。

2026年6月28日 (日)

神経質礼賛 2480.漸進でよい

 外来通院中の患者さんで森田療法的アプローチが役に立ちそうな方には拙著『ソフト森田療法』を、さらにコアな神経質で読書好きな方には『神経質礼賛』を進呈している。強迫症状が重度で日常生活に大きな支障をきたしている人がいる。不潔恐怖のため入浴に時間がかかり過ぎ、結局月に一度になってしまっている。外出も思うにまかせず、家族が家事や買物などを代わりにしている。前の主治医の時代から抗うつ薬、抗不安薬が多剤処方され続けているがあまり効果がみられていない。一般的に言って、強迫症状を薬だけで解決するのは困難である。他のタイプの神経症に比べると強迫は「悪い癖」という色彩が強く、自分で我慢して普通の人と同じように行動しようとしないことには改善が難しい(978・1208・2438・2439話)。この人にも『ソフト森田療法』を差し上げて、あなたに役立つ話が書いてありますよ、と告げた。

   それから3か月経って、「自分にピッタリ当てはまります。本に書いてある通りだと思いました」と礼を言われた。本には数多くの付箋紙が張ってあり、細かい字でいろいろな書き込みがされていた。理屈はわかってもなかなか行動に移せないのが強迫の人である。わかっちゃいるけどやめられない、である。「少しずつだけど家のことをやるようにしています」とも言われる。そう、苦しくても少しでも健康人らしく行動していくのが森田式である。一気に前進できなくていい。三歩進んで二歩下がるでもいい。それを繰り返せば少しずつ進んで行く。漸進でいいのだ。年月はかかってもそれを続けて行けば、いつしかその積み重ねが成果として現れてくる。見える景色も少しずつ変わってくるのだ。

2026年6月25日 (木)

神経質礼賛 2479.つい買ってしまう物

 このところNHKの「3か月でマスターする西洋美術」という番組があって、毎月そのテキストを買いに行っていた。街中の書店が閉店する中、商業施設内にある大型書店は健在だが、今までの広い雑誌売場がなくなり、何もない空間になった。そのスペースに何か別の店舗が入るのだろうか。雑誌売場はレジ近くに移転し、従来の半分以下のスペースに。

 近年は廃刊となる雑誌も多い。それでも、雑誌売場を見て歩くのは楽しい。歴史系の雑誌を眺めて気に入ったものはたまに買う。年に1回つい買ってしまうのが付録雑誌である。雑誌というより付録がメインで、バッグやちょっとした小物に雑誌がおまけに付いているというものだ。特にメッセンジャーバッグはデザインが気に入ったり機能が優れたりしていると千円から二千円程度なので気安くついつい買ってしまう。今回買ったのもA4書類やパソコンが収納でき水に強いという殺し文句にやられてしまった。以前買って気に入ったメッセンジャーバッグで半年と経たずファスナーが壊れて使えなくなったものがあった。肩ベルトの強度が弱くてすぐにダメになったものもあった。3年ほど前に買った小さなバッグは現在もサブバッグとして利用している。ここ2年ほどの間に買ったのは使う機会がなくそのままになっている。これではいけない。使いそうもないバッグを3つ捨てることにして、ついでに病院勤務時代に当直の日に使っていたバッグやデパートで御中元・御歳暮の景品にもらったトートバッグや保冷バッグなどもまとめて捨てることにした。そのうち使うだろうと放置しているとどんどん溜ってしまう。スペースが無駄になってもったいないことになる。足し算だけでなく引き算も忘れずにやっておく必要がある。

2026年6月21日 (日)

神経質礼賛 2478.便利?不便?ワイアレスイアホン

 道を行く人も電車で見かける人も今ではワイアレスイアホンを耳に付けている。コード付きの従来のイアホンを使っている人は少なくなった。自転車に乗っている人たちもそうだったが、今年の道路交通法改正で自転車でも交通違反の青切符が出るようになって、「ながら運転」が処罰対象となったためか若干減っているような印象がある。オープンエア型イアホンならば大丈夫だという説もあるが、警官が声掛けをした時に反応できないと違反扱いになるらしい。

 イアホンのコードがなくなる利便性はとても大きい。機器の近くでは自由に移動できてコードに束縛されることがなくなる。コードが体にまとわりつく鬱陶しさもないし、コードが絡まってそれをほどく手間もいらない。便利な反面、落としやすく、駅ではホームから線路上に転がり落ちるようなトラブルもあるという。また、無線接続が切れることがあり、切れなくてもタイムラグが発生して画像より音が遅れるのが気になることもありそうだ。

 私は今までワイアレスイアホンを使ったことがなかった。先月、妻が総合病院に入院することになり、「スマホに使えるイアホンが欲しい」と言われた。私のスマホは従来の3.5mmミニジャックが付いていない機種なので、てっきり妻のもないだろうと思って慌ててワイアレスイアホンを買ってみた。しかし、充電の手間が必要な上、操作も慣れないと難しい。電源のON・OFFとか音量を上げたり下げたりなどの操作は特定の場所を〇回タップするとか長めにタップするとか覚えなければ使えない。便利なのか不便なのかわからない。実は妻のスマホにはミニジャックが付いていたので、従来型イアホンが使えたのだった。結局、ワイアレスイアホンは不評でお蔵入りになってしまったのである。

2026年6月18日 (木)

神経質礼賛 2477.シジミ占い

 普段の朝食は6枚切り食パン1枚をトーストしてアヲハタのジャムを塗ったもの、ベビーチーズ(アーモンド)、ミニトマト、ミルクコーヒー(もちろんインスタント)と決まっている。仕事がない日はちょっと変化球でチーズの代わりにマルコメのインスタントの減塩しじみ汁(1952話)を飲む日もある。特にしじみに多く含まれるアミノ酸のオルニチンの効果を期待しているわけではなく、単純にしじみの味が好きだからである。オルニチンは肝臓に良いとされ、サプリが売られているが、効果はどれほどか疑問である。パンに味噌汁はミスマッチと思われるかもしれないが、私は全く違和感がない。このマルコメの商品の具はしじみ粒とワカメであるが、固形分が多い時と少ない時の差が激しい。1つのパッケージに8食分入っていて、固形分が少ない時は同じパッケージ内の他のものも少ないことが多い。やはりしじみ粒が入っていないとちょっとがっかりである。そうかと思えば10粒くらい入っていることもある。いつしか「しじみ汁占い」をやっていた。しじみが全く入っていなければ大凶、1粒だと凶、2粒は末吉、3粒は小吉、4粒は吉、5粒以上は大吉といった具合である。

 私を含めて強迫傾向のある神経質人間は縁起の良し悪しに敏感でこだわりやすい。あくまでもいい時は単純に喜び、悪い時は受け流すというスタンスがよい。

 

2026年6月16日 (火)

神経質礼賛 2476.アサダ

 自宅から母親が住んでいた家までは500mほど。途中に公園と県の施設のもくせい会館と医師会館がある。もくせい会館は名前の通り周囲の道路沿いに金木犀とツツジが植えられている。この時期、咲いている花はないが、ちょうど梅雨の中休み状態で、それほど暑くもなく、歩いていて気持ちが良い。ふと上を見上げるとビールの原料のホップを大きくしたような実をいくつもぶら下げている木に気が付いた。何の木だろうと気になる。木の名前を書いたプレートは付けられていない。スマホで写真を撮り、Google検索にかけてみる。アサダの可能性が高いとのこと。聞いたことのない名前である。

 アサダはカバノキの仲間の落葉高木で高さは10~25mに及ぶ。樹皮は剥がれて反り返り、ミノムシ状になるのが特徴である。4月~5月に開花して実を付け、果実は10月頃に熟して種が飛び出す。浅田という漢字があてられるが、語源は不明とされる。木の材質は堅くて緻密であり、磨くと美しい光沢が出ることから、櫛などの小物や家具の材料として用いられるという。

 今まで全く気にも留めなかった木であるが、これからは時々観察して変化を見て行こうと思う。自宅近くの何の変哲もない景色の中でもちょっと変わったものが見つかることもある。クリニックを受診している患者さんたちから「何もすることがない」「つまらないから家でゴロゴロしている」という話をよく聞くが、出かけてみれば意外な見どころもあって、興味を引くことも見つかるものである。

2026年6月14日 (日)

神経質礼賛 2475.火災警報器の電池切れ

 母親が住んでいた小さな家は今でも電気、ガス、水道が使える状態にしていて、週1~2回メンテナンス目的で訪れている。今回行ってみると「ピ・・・ピ・・・」という音が聞こえていた。はて、どこから音が出ているのか。1階のDKや洗面所や風呂場を見て回ったが音源らしきものは見当たらない。二部屋ある2階に上がる。どちらの部屋に行っても他の部屋から聞こえてくる感じがする。部屋の間から上を見上げて原因がわかった。火災警報器の赤ランプが点滅し、音を発していたのだ。時々「電池切れです」というアナウンスも発している。

   平成22年から寝室と寝室のある階の階段上部に火災警報器の設置が義務付けられ、全然意識していなかったが、この家も3カ所に火災警報器が取り付けられていたのだ。リチウム電池の寿命は10年とされている。家ができて12年近くになるから、電池切れになるのも無理はない。そのままにしておくと、隣家に迷惑を掛けそうなので、カバーを外してコネクターで接続されている電池を外す。万一火災発生時には他の2個のどちらかが作動するだろう。取り出した電池は家に持ち帰って、同じ型のリチウム電池を3個注文した。まだ動いている他の2個も近いうちに電池切れになるだろうから一緒に交換しておこう。同じメーカーの火災警報器でも異なるリチウム電池を使っている機種があって注意が必要だ。注文の際には品番をよく確認する。家庭用火災警報器が設置されるようになってから、住宅火災による死者は減少しているという。就寝中に火災が発生して逃げ遅れるのを防ぐ効果がある。電池切れを放置するのはよろしくない。さらに信頼度という点を考えると警報機全体を新品に交換するのがベストだろう。

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