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神経質礼賛 2515.園芸用ラティスの処分

 仕事を一つ片づけると次の仕事にも自然に手が出るようになる。前話の翌日、もう一つの懸案に手を出す。野良猫の糞害対策(野良猫vs神経質シリーズ:91話・113話・125話・181話)として家の横の通路に設置していた園芸用ラティスが長年の風雨にさらされてボロボロになってきていた。もう野良猫はいなくなっているので不要であるが、そのままでは大きくてゴミに出せない。これを処分しなくてはならないけれど、面倒だなあと思って手が出せなかった。

 2種類のラティスは雨樋からの排水用縦パイプにワイヤーで巻き付けてある。まず、ワイヤーを外し、可能な範囲で金具類を取り外す。45ℓの市指定ゴミ袋に入れるにはラティスを少なくとも4つに切る必要がある。古い百円ショップで買った切れが悪い鋸でカットしていくのでなかなか骨が折れる。腰も痛くなる。涼しくなったとは言え、作業していると汗をかく。殺虫剤スプレーを用意していたが蚊が出てこなかったのはラッキーだった。ゴミ袋2つにまとまる。また伸びて来た庭木の枝も少し切って一緒に入れておいた。懸案事項が片付くと気持ちが良い。

 家を建てて25年になり、先週5年ごとの定期点検を受けた。15年で一度外壁塗装をしていて、30年でベランダ・屋上の防水シートメンテナンスに加えて二度目の外壁塗装を予定していたが、強い西日の影響で傷んでいる部分が見つかっている。歳を取ってから外壁塗装工事を受けるのはだんだん大変になってくることも考えて予定より早めて来年初めに行うことに決めた。その時にはラティスは邪魔になるので、今回処分できてよかったと思っている。

2026年10月11日 (日)

神経質礼賛 2514.秋の網戸掃除

 今年の9月は毎日のように雨が降っていた。外来通院してくる女性患者さんたちには頭痛を訴える方が多い。「気象病」と言えるようなタイプの頭痛持ちの人もよく見かける。雨では気分も晴れない。具合が悪い人ばかりである。しかし、天気はどうにもならない。「雨がずっと続くことはありません。いつかは晴れます」と通院患者さんたちに言っていた言葉は自分への言葉でもあった。

 10月に入ってようやく秋らしい爽やかな陽気になってきた。妻は雨の間できなかった大物の洗濯や冬物の寝具干しで毎日忙しい。休日だと言って家のことを何もしないでいると私としては居心地が悪い。暑いうちは涼しくなってからやろう、寒くなると暖かくなってからやろう、と2年ほどサボり続けていた洗面所と着替えをする納戸の網戸掃除(925話)にようやく手を出す。着替えをする所の網戸には衣類の繊維の埃が詰まりやすい。網戸を外して屋上に持っていき、古い歯ブラシを使って水洗いする。目詰まりしていた埃が面白いように取れる。後は壁に立てかけておく。天気が良いので乾きも早い。乾いたところで網戸をはめ込む。スッキリして見通しがよくなって気持ちが良い。達成感もある。過ごしやすい貴重な短い秋を有益に使って行こう。「見た所に仕事あり」(1008話)である。

2026年10月 8日 (木)

神経質礼賛 2513.水害ハザードマップ

 水害ハザードマップが配布された。100ページ余りの冊子で、市の南部の15,000分の1地区別地図になっている。左右見開きになっていて、左ページに洪水(川の水があふれてまちに流れ込む現象)の際の浸水深が色分けされ、右ページには内水(雨水が排水しきれずにまちにあふれる現象)の際の浸水深が色分けされている。避難所の場所、鉄道線路下など道路が水没しやすいアンダーパスの場所、土砂災害警戒区域の表示もある。

 早速、自宅近辺のページを探してみる。近くに川はないため洪水のおそれはないが0.3m以内の内水に見舞われる可能性があることがわかる。実際に線状降水帯が発生して家の前が深さ15から20cm位の川状態になったことがあった(2029話、2261話)。勤務先周辺も調べてみる。葵区の精神科クリニックの方は洪水・内水とも大丈夫そうだが、土砂災害の警戒区域にかかっている。清水区の産婦人科クリニックの方も洪水・内水とも大丈夫そうだが、歩いて通勤している道路の途中に0.3m以内の内水が発生する可能性がある。

 今年は台風の発生が多く、大雨による水害が起きて人的被害や大きな経済的損失も発生している。地球温暖化もあってか年々豪雨災害が目立ってきているような気がする。いざという時のために水害ハザードマップはよくチェックしておく必要がある。車で通勤や家族の送迎をしている人であれば途中のアンダーパスを迂回するルートも考えておいた方が良いだろう。神経質が自分や家族の命を守るのである。

2026年10月 4日 (日)

神経質礼賛 2512.前哨戦(2)

 昨日は友人が入っているピアノサークルの発表会。街中の札ノ辻クロスホールで行われた。友人はヴァイオリンを趣味とする税理士さんの伴奏、自分のピアノ曲演奏、私の伴奏と忙しい。この会の発表会は2回目の出場になる。前回は3年前にフランクのヴァイオリンソナタ第4楽章とサティのジュ・トゥ・ヴを演奏している(2154話)。今回はツィゴイネルワイゼン1曲だけにした。11月のアマチュア・アンサンブルの日の前哨戦というわけである。プログラムは3部に分かれていて私の出番は第3部だ。出番でない第1部のステマネ(ステージマネージャー)を依頼された。

   演奏内容により、譜面台を出したり引っ込めたり、グランドピアノの蓋を全開にたり半開にしたり、連弾の時には椅子を人数分出して終わると引っ込めたり、演奏者が舞台袖から出入りする時に重いドアを手で開け閉めしたりするのがステマネの仕事である。ホールの職員から照明や録画装置の操作説明を受ける。開始5分前に1ベルを鳴らし、アナウンスが入って開始2分前に2ベルを鳴らし、客席の照明を消す。その後は次回に1ベルが鳴らせるようにリセットしておく。そして責任重大なのが録画の開始スイッチを押すことだ。これを忘れたら記録ビデオが残せず大変なことになる。初めてのことなので自分の演奏以上に緊張する。実を言うとピアノの蓋の開閉も今までしたことはなかった。1時間余り、あれこれと気を配り体を動かす。第1部が終わって第2部のステマネさんに申し送りをしてほっとする。

   肝心な演奏はと言うと、気が緩んだためか汗をかいた後のためか、左手が滑ってしまったことが3回ほどあった。こんな経験は今までなかった。それでもどうにか弾き通した。緊張が足りなくてもうまくいかないものである。緊張はあってよい。

2026年10月 1日 (木)

神経質礼賛 2511.最後の腕時計

 パソコンのブラウザ初画面はYahoo Japanにしている。そうすると、ニュースがいろいろと表示されるけれども広告も表示される。最近、目を引いた広告は文字盤がグリーンのシチズン製電波ソーラー腕時計。こんなのが欲しいなあ、と思ってつい調べてしまう。欲しいと思うとすぐポチってしまう方もいるかもしれないが、神経質人間は慎重である。

 今使っている腕時計は文字盤が黒色のCASIO製。針式で日付と曜日は液晶表示、いわゆるアナデジである。いつ買ったか覚えていなくてブログのタイトル一覧を見たら1408話に腕時計のことを書いていた。それをヒントに現金出納ノートを見たら2011年4月に8800円で購入していた。この機種は超ロングセラーで最近まで新聞の通販広告に出ていた。もう買ってから15年も経っていたことに驚く。電波ソーラーで今でも大きな問題なく使えている。さすがは耐久性に優れたCASIO製である。欠点はバンドがステンレス製のため少々重く感じるのと、バンドの調整はできるが、余った部分が重なって少し横にはみ出してしまう点である。重さを実測してみると93gだった。

 広告で目についた機種は材質がチタン製なので少し軽い88gとなっている。しかし、ストップウオッチ機能(自分の演奏時間のチェックに便利)やアラーム機能はないし、暗い所で見る時のライトがない。購入者のコメントを見るとバンドの長さ調整は自分で行うのは困難だとのこと。見た目の美しさよりも実用性が重要だ。そこで、材質がチタン製のCASIOの電波ソーラーを調べてみると、重量は73gとさらに軽量だ。残念ながらグリーンの文字盤はないが、今と同じ黒色でも数字が入っているものと数字なしのものとあって、数字なしがいい感じだ。バンドの長さも附属の治具を使って自分で短くできる構造になっている。機能を考えればやはりこれが神経質の選択になる。

   注文して届いた時計のバンドを調整する。4ブロック外した位がちょうどよく、その状態で重量を測ると66gだった。軽くてとても楽である。使い方は今までの機種と全く同じなので安心だ。これが最後の腕時計になるだろう。

2026年9月28日 (月)

神経質礼賛 2510.闖入者はアオドウガネ

 午後6時半。暗くなるのが早くなり始め、門灯は点けてある。ピンポーンとインターホンが鳴る。見れば宅配便の人が立っている。ドアを開け、認印を押そうとすると、「あ、認めはいらないですよ」と。妻が定期的に注文している物らしい。その時、大きな虫が入り込んできた。ブンブン音を立てて、玄関の壁にぶつかり「バチーン」と大きな音を立て方向を変えてはまたぶつかりを繰り返す。カナブンだろうかコガネムシだろうか。「入っちゃいましたねえ」と宅配便のお兄さん。殺虫剤スプレーをかけたが激しく飛び回り、壁や天井にぶつかりまくる。ようやく落下したので、チラシの紙で玄関の外に追い出す。それから20分ほどして買物に出かけていた妻が帰ってきた。「キャー!何これ!」と悲鳴が上がる。目が悪い私は気付かなかったが、白いクロス張りの壁や天井のあちこちに黒いシミが付きまくっていた。「カメムシの仕業じゃないの?!」と妻。

 ここからが大変だった。夕食はお預けである。脚立を持ってきて、アルコール入りのウエットティッシュで拭くがなかなか落ちにくい。特に天井は脚立に乗って手を伸ばしての作業が困難なため、あらかた拭いて、また明日ゆっくりやることにした。

 さて、何の虫だったのだろう。翌朝、玄関先でこげ茶色の腹を上にしてまだ動いている。これでは何の虫かわからない。ゴキブリにも見える。ひっくり返すがすぐに腹を上にして足を動かす。ひっくり返した時にGoogleの写真検索にかけてみるとアオドウガネとのことである。コガネムシ科の昆虫で、コガネムシがメタリックグリーンなのに対してアオドウガネは艶消しグリーンという違いがある。植物の葉を食い荒らす害虫で、元は南方の虫だったが、温暖化のためか、最近では東京近辺に大発生しているとの情報がある。それにしても後始末が大変である。今度入り込まれたら消灯してドアや窓を開け、早々に退去してもらう他はなさそうだ。

2026年9月27日 (日)

神経質礼賛 2509.ドパガキ

 ドパガキという刺激的な言葉をネット上で見かけるようになった。ドーパミン中毒の若者・・・刺激の強いショート動画やゲームのガチャなどに依存して快楽を求めそれらを見て長時間を過ごし、実生活での集中力が続かないような若者を揶揄した言葉のようである。

   ドーパミンは中枢神経系の神経伝達物質であり、運動調整、ホルモン調整、快の感情、意欲、学習に関与する。統合失調症ではドーパミンのD2が過剰となっていて従来から幻覚妄想症状の治療に用いる抗精神病薬はD2受容体遮断作用を持つものが多い。また、報酬系と感情制御ではD3受容体が関与していると言われ、依存症で大きな働きをしていると考えられている。逆にドーパミンが不足するとパーキンソン症状が出現する。

   ここ数年の間に何でもかんでもデジタル化されて日常生活のあらゆる場面でスマホを使って処理しなくてはならない世の中になってしまった。公立小学校でも児童1人1台タブレット端末が整備され、それを用いた授業が週1回以上行われているという。政府が5年前にデジタル庁やデジタル大臣を作り上げて、多額の税金をつぎ込んでひたすらデジタル化を進めてきている。もちろん産業界は大きな恩恵を受けるし利用者にとってもデジタル化のメリットはあるが、問題点も少なくない。負の側面に目をつぶって何の対策も取らなければ、それこそスマホ依存・国民総ドパガキ化を推進しているようなものだ。スマホ・タブレット・パソコンといった機器から離れるデジタルデトックス(解毒)の必要性も言われる。スマホを一日中身に付けている人にとっては実行しにくいことかもしれないが、せめて寝る1時間前位から起床時までスマホを手放すと、安眠できるかもしれない。私は家にいる時にはスマホは身に付けず机の上に置きっぱなしにしている。スマホのない部屋で寝ているからその間に情報は入ってこないが、今のところ大きな問題はないので、これを続けるつもりだ。

2026年9月24日 (木)

神経質礼賛 2508.幻の食事会

 この秋の連休、以前から予定が入っていて楽しみにしていたことがあった。叔母が企画してくれた食事会である。仏事が簡素化されて、親戚が法事で集まって会食するような機会がなくなってきた。以前はお盆の時には本家の仏壇にお線香を上げに行ったものだ。お盆の祭壇が置かれた広間には入れ替り立ち替り叔父や叔母、従弟たち、遠縁の親類が集まり賑やかだった。その本家もついに後継者不在のため家を取り壊し墓じまいも行われたと聞く。私の父は10人兄弟の次男だった。兄弟姉妹のうち現在4人が生存しているが、うち2人は施設に入所してしまっている。私が「お姉ちゃん」と呼んでいて私をかわいがってくれた叔母もすでに80代後半。叔母としては、元気なうちに集まって会食をと頑張ってくれたようだ。ところが、その予定日の21日敬老の日に台風25号が襲来する見込みとなった。他県から来る人もいるので、交通がストップする恐れがあって、前々日に中止が決定された。結果的には当地はそれほどひどい風雨にはならなかったけれども、関東地区では冠水や土砂崩れの被害も発生していて、安全策を取って正解だったと思う。

 時代の移り変わりで昨今は親類縁者が集まる機会はなくなっていて、そうした集まりに出なければならないというある意味鬱陶しさはなくなったけれども、一抹の寂しさも感じる。私が小学生の頃「明治は遠くなりにけり」と言われたものが、今や「昭和は遠くなりにけり」といったところか。

2026年9月20日 (日)

神経質礼賛 2507.トモロウのロボット

 浜松医大精神科大原医局の後輩U先生からスマートレターが送られてきた。何だろうと開けてみたら幻冬舎:芽木胤人著『トモロウのロボット』という本が入っていた。芽木胤人(めぎつぐと)がU先生のペンネームらしい。U先生は私と同年齢。薬剤師を経験してから浜松医大に入学しているので、私よりさらに学年が3つ下だった。精神科に入局され、私と同じグループで仕事をしていたから、森田療法の症例を数多く経験しておられる。大学人事で何度か転勤した後、浜松市内で精神科クリニックを開業されている。

 本が届いた翌日、読み始めたら一気に読み切ってしまった。一人暮らしの老人には役所からAIロボットが1台貸与されるようになった近未来が舞台となっている。トモロウ爺さんに貸与されたトモロボが主人公である。それにシズさんに貸与されているシズロボ、ツルキチさんに貸与されているサツマロボが絡んで話が展開していく。それぞれの主人とロボットとの会話も楽しいが、ロボット同士の会話も面白い。AIロボットが自我に目覚め、恋愛感情や嫉妬感情らしきものが生じていく過程も興味深い。ハラハラする場面もあって、つい読み進んでしまう。最後の部分では、お互いの存在感を重ね合わせることができず、争い、ついには破滅的な戦争を引き起こしてしまう人間の愚かさをAIロボットたちに語らせている。いろいろ考えさせられる小説だ。

 先日、グテレス国連事務総長がAIリスクについて述べたことがニュースになった。すでにAIの軍事利用や犯罪利用が話題になっている。もはやAIの進化を手放しで喜んでいられなくなってきた。少子高齢化がどんどん進み、地球温暖化などによる環境変化も急速に進んでいる。この調子でいくと地球上から人類がいなくなって、AIロボットたちが自分たちの力で社会を作り生き残っていくのでは、と神経質人間としては心配になる。

2026年9月17日 (木)

神経質礼賛 2506.実行第一

 精神科クリニックの上の階には就労移行支援施設があって、生活訓練や就労・定着支援などを行なっている。そこからの依頼で先月と今月、1回ずつ「生活に役立つ森田療法の智恵」と題する話をさせていただいた。定期的に通所している方が多く、精神科病院のデイケアに比べると、より就労に近いレベルの方が多いような印象がある。もっとも、1回や2回の話で実際に理解していただけるわけではなく、困った場面で森田療法的アプローチを実行して体験的理解をしていただいて身に付いてくるものだと思っている。

 症状や気分をいじろうとせず、それらはそのままにして(⇒あるがまま)、やるべきことをやっていく(⇒行動本位)、という姿勢が大きな変化を起こす。森田先生の時代から、「理屈はわかるが実行できない」と訴える人はいた(1742話)。森田先生は患者さんたちの前で「実行」という言葉を繰り返し述べておられていた。理屈ではない。行動した人はどんどん良くなっていく。実行第一なのである。気が進まなくてもとにかく少しでもいいから手を出してみることが秘訣である。どうかすると「やるべき仕事がない」と言う人もいるが、「見た所に仕事あり」「仕事を探すのも仕事のうち」であって、探せばいくらでもやることは見つかる。

   私はこのような文章を1か月に10話書いているけれど、正直言って、書く気が起きないとか書きたいことが全く頭に浮かばないとかで困ったな、ということはよくある。そんな時でもちょっと頭に浮かんだことで仮の題名を付けて文章を少し書き始めてみて保存しておく。すると、やはりそのことが頭の片隅にあるためか、後から「こんなことを書こうかな」とアイデアも浮かんでくるので、ぼちぼち書き連ねていくのである。自転車を漕ぎ始める最初は大変だけれども、動き出してしまえばスイスイ走っていけるのと同じだ。

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