フォト
無料ブログはココログ

トップページ | 神経質礼賛 2.新庄選手タイプと松井(秀)選手タイプ »

2006年2月19日 (日)

神経質礼賛 1.プロローグ

 「神経質」というとネガティブな面ばかりに目が向けられ、悪い性格と思われているむきがある。しかし、神経質は決して悪い性格でもなければ、劣ったものでもない。むしろ、使いようによっては、極めて優れた性格にもなりうるのである。

 実際、神経質の人は、他人が自分をどう思っているか心配するため、発言に慎重になり、失言が少ないので対人トラブルが起こりにくい。失敗を恐れて準備を念入りにするので、学生であれば試験で比較的良い成績を取るし、社会人であれば仕事ぶりはまじめ・几帳面で周囲からは高く評価される。それでいて本人は慢心するどころか、「自分は全然ダメだ、これではいけない」とますます努力しているのである。

 かつて、わが国独自の神経症の治療法である森田療法を行った慈恵医大精神科教授・森田正馬(もりたまさたけ・1874-1938)先生のもとには、毎月1回、患者さんや雑誌「神経質」の読者が集まって、座談会が行われていた。会の名称は森田先生の雅号「形外」をとって、「形外会」であったが、森田先生御自身は、「神経質礼賛会」という名称にしたかったという(白揚社:森田正馬全集第5巻p.25および第7p.300)。神経質を礼賛(らいさん)する、というところに「天動説」に対する「地動説」のような森田先生の考え方の特徴がよくあらわれていると思う。形外会の参加者の中には、劇作家の倉田百三の姿があった。「出家とその弟子」で有名であったが、重度の強迫症状に悩み、毎週日曜日に通院して森田先生の日記指導を受けていた。また、森田正馬全集第5巻に収録されている形外会の記録を見ると、対人恐怖、書痙、不安発作などの神経症に悩み、森田先生の治療を受けて全治した人たちが、神経質を生かして、実業家、軍人、公務員、会社員、医師、教師などとして社会で活躍している様子がよくわかる。

 僭越ながら、「神経質礼賛」の名称をいただいた当ブログが、「神経質」な性格に悩む方々、神経症の症状に悩む方々の一助になれば幸いである。

 なお、あらかじめお断わりしておくが、通常の医学書や森田療法関連本とは異なり、私個人の視点からの意見(異見?)や社会批評を書くこともあるかと思う。その点は、森田先生の「神経質者のための人生教訓」や形外会での御発言と同様である。お気に召さない部分は読み飛ばしていただきたい。

トップページ | 神経質礼賛 2.新庄選手タイプと松井(秀)選手タイプ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トップページ | 神経質礼賛 2.新庄選手タイプと松井(秀)選手タイプ »

最近のトラックバック

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30