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2006年2月19日 (日)

神経質礼賛 11.歴史上の神経質人間

 毎年新しいNHKの大河ドラマが放映されているが、何度も繰り返し取り上げられ、安定した人気があるのは、やはり戦国時代物で、その中でも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を主人公としたものであろう。武田信玄、上杉謙信、伊達政宗などもあったが、ストーリーの中で信長・秀吉・家康の存在は、単なる脇役では済まされない存在感がある。ほぼ同時代に、同じ地方出身で、武士の頂点に立っていながら、これだけ性格が異なっている、というのも面白い。この3人はよく「ホトトギス」の歌で比較されているが、家康は「鳴くまで待とう」というほどノンキな性格ではなかった。本当は「じれったいけれども仕方ないから待とう」だったのではないかと思う。

私の見るところでは、家康は神経質人間である。小心者で、戦(いくさ)の時には貧乏ゆすりや歯ぎしりをしていたそうである。ただ、小心者ゆえ、独断専行ということはなく、家臣団の意見をよく聞いて方針を決定していたのが幸いしたと思われる。戦にしても、信長や秀吉に比べると華やかなところは少ない。むしろ、せっせと敵の武将に寝返りを勧める手紙を送るなど裏工作が得意技であり、「タヌキじじい」の悪名も無理はない。負け戦も少なくない。ただし致命的なダメージを受けないよう、うまく逃げている。武田勢と合戦を繰り返した現在の浜松市には面白い地名が残っている。「小豆餅」と「銭取」である。武田勢に追われて敗走中の家康が腹をすかして茶店で小豆餅を食べていたら、追っ手が迫ってきたので逃げ出した。すると茶店の老婆が代金を払え、と追いかけてきてしっかり銭を取った、という言い伝えからできた地名である。小豆餅は町名だが、さすがに銭取は町名ではなく、バス停の名前で残っている。また、私生活でも秀吉のような華々しさはなく、晩年の側室は、身分の高くない家柄の、未亡人や10代の少女が多い。これも自分を裏切る心配が少ない女性を選んでいたのではないかなどと想像してしまう。信長・秀吉に比べると面白味に欠けるきらいはあるが、困難な状況を何度も耐え忍んで乗り越え、ついに徳川幕府を開いたという歴史上の業績は2人をはるかに上回っている。家康は、最後まであきらめずに努力を積み重ねて大輪の花を咲かせた神経質人間の一人なのだと思う。

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