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2006年5月 5日 (金)

神経質礼賛 62.睡眠と音楽

 クラシックのコンサートで演奏曲目がベートーヴェンの弦楽四重奏曲などというと、強力な催眠効果があるらしく、とりわけ第2楽章ともなると客席では舟をこいでいる人が多くなる。このような曲を集めて、不眠症のためのCDでも作ったらどうだろうかと思う。

不眠のための音楽として作られた曲では、バッハのゴールドベルク変奏曲が有名である。バッハの弟子ゴールドベルクが仕えていたカイザーリンク伯爵の不眠を癒すため作曲したと言われている。しかし、グレン・グールドのピアノ演奏では眠りにつくどころか頭が冴えてしまう。やはりゆったりとしたチェンバロ演奏で繰り返しを全部行なっているものがよいだろう。

逆に、不眠の苦しみを表現していると思われる曲もある。ヴィヴァルディ作曲の多くの協奏曲は急-緩-急3楽章構成だが、短調の第2楽章は、長く苦しい夜を思わせるものが多い。ヴィヴァルディには持病の喘息があり、しばしば激しい発作に襲われたため、ヴェネチアの町から外へ出ることはなかったと言われている。ヴィヴァルディが神経質だったかどうかはわからないが、喘息のために眠れない夜を過ごすことが多かったのは確かであろう。最期はヴェネチアを追放され、ウイーンで客死しているが、この事情は謎に包まれている。有名な協奏曲「四季」から「春」の第2楽章では牧童たちが眠る中、自分は犬の鳴き声が耳について眠れない、といった風情だし、「秋」の第2楽章では村人たちが飲めや歌えの宴会後に酔いつぶれて眠っている中、自分一人目覚めていて、ひんやりした秋の空気の中にたたずんでいるという情景が浮かんでくる。ヴァイオリンの初心者が必ず弾くイ短調の協奏曲の第2楽章では夜中に一人で物思いにふける様が連想される。第1楽章と第3楽章が溌剌としているだけに、第2楽章は一層際立っている。

なお、その曲が眠くなるかならないかは個人差があると思われる。私の子供は、どんなコンサートに連れて行っても必ず寝てしまう。子供向けの曲を並べたプログラムでも同じことで、金管楽器が全開状態・シンバルがジャンジャン鳴りまくる中でも平気で熟睡していた。いつしかコンサートには連れて行かなくなったのは言うまでもない。

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