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2006年6月28日 (水)

神経質礼賛 79.社会的ひきこもり

 保健所から「社会的ひきこもり」についての講義を依頼された。例年、講義をしている偉い先生が御多忙でできない、ということでなぜか私にお鉢が回ってきてしまったのだ。もとより専門外の内容であるのだが仕方ない。

 「社会的ひきこもり」の定義は「20代後半までに問題化し、6か月以上、自宅にひきこもって社会参加をしない状態が持続し、他の精神障害がその第一の原因とは考えにくいもの」(斎藤環:PHP新書「社会的ひきこもり」)とされている。逆に言えば、社会的ひきこもりは精神疾患ではないということにもなり、医療の対象とはなりにくい面がある。家庭内暴力などの問題行動に手を焼いた家族が相談する場も少ない。つい最近、社会的ひきこもりを専門とするNPO法人の施設で死亡事故が起こったが、そこでは、拉致・監禁・身体拘束が行なわれていたことが明るみに出た。

社会的引きこもりが大きな社会問題になっているのは、世界的に見れば日本ばかりのようである。ニート(教育・訓練を受けず就労していない若者)という言葉が発祥の地であるイギリスでは対象年齢が16-18歳であるのに対し、日本では29歳までと範囲が広い。イギリスではニートの若者の家に相談員がやってきてアドバイスするような強力なシステムができあがっている。日本ではようやく都道府県の精神保健福祉センターに「ひきこもり専門外来」や「ひきこもりデイケア」を設置した段階であり、医療の延長線上という捉え方をしているようである。

社会的ひきこもりの若者は自己愛的な傾向が強いと言われている。自立の大きなステップである思春期を過ぎてもまだ精神的葛藤を処理する力が幼児レベルの人が多いようである。自己愛については次回詳しく述べる。

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