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2006年7月17日 (月)

神経質礼賛 85.秋葉原今昔

 読売新聞の夕刊にはシティライフという洒落たコーナーがある。平成18年6月20日夕刊では「切り絵で見る旬な風景」ということで秋葉原を取り上げていた。担当の女性ライターが十数年ぶりに取材で秋葉原を訪れたところ「メード」関連の店だらけで驚く。「メード美容室」なる店に入ってみると男性客ばかりで「旦那様」と呼ばれており、女性ライターは「お嬢様」と呼ばれたそうである。

 今や秋葉原は「おたく」のメッカとなっている。この激変ぶりにショックを受けているのは私だけではないだろう。元々、秋葉原は電気街である。私のような電子工作を趣味とする人間やオーディオファンやアマチュア無線ファンのメッカであった。地方に住んでいると電子部品の調達は難しい。中学生の時は、同じような趣味を持つ友人たちと共同で、誰かが上京する時には、秋葉原の信越電気(現在の秋月電子)という店でトランジスターや発光ダイオードなどを100個単位で購入し、学校で分け合っていた。後は、ジャンクといわれる古い基盤から取り外したパーツを再利用して、ラジオやステレオアンプなどを自作していた。秋葉原にはパーツ屋ばかりが集まったビルがいくつもあり、そこを見て歩くだけでも楽しかった。しかし、私が最初の大学を卒業した頃から秋葉原も変わり始めた。ラジオやステレオも安く手に入るようになり自作するマニアも少なくなったせいか、地方にも家電量販店ができたせいか、パーツ屋ばかりでなく家電販売店までもが減り、スキー用品などを売る店が目立つようになった。私が作る物も、マイコン周辺回路が多くなった。医師になってからは半田ごてを握ることもなくなり、秋葉原に立ち寄ることはめっきり少なくなった。2、3年前、秋葉原駅前のラジオ会館に寄って驚いた。かつて安いオーディオや電気関係の小物を買っていた店が閉店し、美少女や怪獣のフィギュア専門店に変わっていたのである。老舗のオーディオ専門店もエロ漫画専門店に変わっていた。そして最近、マイナーな室内楽のCD探しに秋葉原に寄ってみると、メード服を着た女の子たちが街頭でティッシュ配りをしていた。古い電気ビルの中で、真空管アンプなどを売っている店も残っていたが、もはや「風前の灯」である。それでも秋月電子の周辺はまだがんばっている。パソコンやロボットを自作する若い人たちが、そのあたりに残ったパーツ屋・ジャンク屋に「お宝」を求めてやってくるのだろう。そこには真剣にコツコツとモノ作りする神経質の空気が流れている。

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