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2006年11月 6日 (月)

神経質礼賛 122.こころの風邪

 風邪は3日、悪くて1週間くらいでおさまるものであるが、こころの風邪と言われる「うつ」はすぐにはよくならない。風邪も軽いものでは鼻風邪で済むが、こじらせると気管支炎、肺炎になってしまう。こころの風邪もこじらせて本格的なうつ病になってしまうと厄介である。

 うつ病は原因別に、内因性うつ病、身体因性うつ病、心因性うつ病に分類されている。内因性うつ病は原因がハッキリしないもので精神病としての色彩が強いものであり、単極型うつ病と双極型うつ病(躁うつ病)がある。身体因性うつ病は身体疾患や薬の副作用で起こるうつ病である。心因性うつ病は精神的なストレスが原因で起こるものである。いずれも治療は一に休養、二に抗うつ薬による薬物療法、三に精神療法である。

 最近の精神科の外来には心因性うつ病というかうつ状態、それも軽度の風邪レベルで受診される人が多くなった。その中で特に目に付くのが、中高年サラリーマンの仕事上のストレスからくる、うつ状態である。

企業業績が回復し、統計上は長い好景気が続いているのだそうだが、あまり実感がないと言われる。個人の所得には反映されていないからである。どこの企業もリストラで人件費削減を図ったことによる、つまり社員を犠牲にしての企業業績回復なのである。少なくなったメンバーで以前と同じかそれ以上の仕事をしなくてはならない。それでいて経費削減のため残業はするなという。できないのはお前の能力不足だ、いやなら辞めろ、と言われる。結局、サービス残業、休日出勤、残務の家への持ち帰りということになる。仕事に縛られる時間は激増しても手取り収入は横ばいか減少である。まともな神経の持ち主なら、気分が落ち込んで当たり前である。有名大企業に勤めている人たちが次々と精神科外来を訪れている。業績・成果ばかりを追求する社会になって、人々の心身の健康が損なわれ、医療費も余分にかかる、というのは本末転倒である。日本もアメリカ流で企業の合併・買収が盛んになってきたが、会社は株主や経営者のためだけにあるものではない。会社で働く人々のためでもあることを忘れてはならない。

こういう生きづらい社会でやっていくにはどうしたらいいだろうか。高校生時代に聞いた「フォークの神様」岡林信康の歌「くそくらえ節」の歌詞に「金で買われた奴隷だけれどこころは俺のもの」とあったのを思い出す。

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