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2006年12月 8日 (金)

神経質礼賛 133.ボーダー

 精神科領域で治療が困難なものとして、境界性人格障害(BPD)、通称ボーダーあるいはボーダーラインというものがある(ここでは以下ボーダーと略す)。最近は人格障害という表現は好ましくないとしてパ-ソナリティ障害と呼ぶようになったが、実態は同じことである。強い「見捨てられ不安」があり、相手を理想化したり・こきおろしたりして対人関係が不安定である。ゆきずりの人と性的関係を結ぶこともある。自殺をほのめかしたり、実際にリストカットや大量服薬をしたりする。激しい怒りをコントロールできない。こういう状態であるから治療関係もまた不安定となる。

 神経症が大人の人格だとすると、よく話に出るヒステリーは子供の人格で、ボーダーは赤ちゃんの人格だという説明をすると理解が得られやすい。もちろん知能や体は大人であるのだが、精神的な葛藤を処理する様式や能力が乳児レベルということなのである。従って、薬で治せるものではない。本人がつらいところをガマンして乗り越えていくことで少しずつ精神的に成長していくのを待つしかない。

 歴史上で有名なボーダーとしては、作家の太宰治が挙げられる。親や師匠(作家の井伏鱒二)に対して依存しながらもこきおろす、という両極端な認知をしていたようである。女性関係も不安定で、何度か自殺未遂の末、心中で亡くなっている。

 かつてリストカットはボーダーの「専売特許」であったが、今は中高生では日常茶飯事になってしまった。テレビドラマの影響か、小学生でもあるという。感情のコントロールができず、ボーダーのように激しく「キレる」子供も増えている。全体的に精神的な成長が遅れているように思えてならない。

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