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2007年1月12日 (金)

神経質礼賛 144.社員監視システム

 毎日新聞で「ネット君臨 第1部失われていくもの」というテーマでITの負の側面にスポットを当てた連載が続いている。平成19年1月4日付のシリーズ第3回の記事では、企業での社員監視システムについて書かれていた。仕事中の私用メールやネットの不正使用を防止しようというわけである。ところが、仕事に必要な遺伝子組み換え関連の英語文献を検索したのに、その文中の「SEX(性別)」という単語に監視システムが反応して「業務中に性的描写を見た」と判断されてしまう例が紹介されていた。こうした監視システムの需要はどんどん膨らんでいるという。

 確かにIT社会になって、社員の仕事ぶりが見えにくくなっている。一見、一生懸命仕事しているように見えても、私用メールを打っているかもしれないし、出会い系サイトを利用するような不届き者もいるかもしれない。しかしながら、コンピュータ端末で打ち込む内容を全部検閲する、というのもどうだろうか。うかつな内容を打つことはできない。見えないものにいつも監視されているというのは気味が悪い。心配性で注意深い神経質人間はこういう中でもうまく適応できる可能性が高いであろうが、息が詰まりそうである。今まで職場の潤滑油になっていたズッコケ社員ではとても勤まりそうにないし、ハッタリとウソが得意な人もアウトである。

これからますます直接の人間同士のコミュニケーションが希薄になり、ネット経由のコミュニケーションの比重がだんだん大きくなっていくことだろう。私が学生時代に読んだ松本零士さんの漫画に出てくるような近未来の機械化都市がこんなに早く現実のものとなってくるとは夢にも思わなかった。松本さんの漫画の中では、人間が何重にも監視され、その元締めは誰にもわからない。IT社会の進展は、人間のあり方を根本から変えてしまう、という点では過去の産業革命を大きく越えた人類史上最大の変革となることは間違いない。

小さい時からTVゲームで育った世代ではそうした変革に違和感なく順応していけるだろうが、私くらいの世代ではちょっと抵抗がある。生活の中にある身近な自然を表現した「春の小川」「おぼろ月夜」「夏は来ぬ」「故郷」などの文部省唱歌の世界に郷愁を感じるのは私だけだろうか。不便であっても自然が身近にあり人の心のぬくもりが感じられるようなスローライフはだんだん手の届かない世界となりつつある。

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