神経質礼賛 197.中学の同窓会
毎年、高校時代のクラブのOB会にはなるべく出席していて、記録写真を撮ったり、部史のようなCD-Rを自費で作成して主なOBに配布したりしている。しかし中学・高校の同窓会やクラス会はサボりがちである。中学校の同窓会は10年に1回の大会があり、お世話になった恩師の先生方にお会いするのが楽しみで一昨日参加した。
中学の2年間担任だったU先生とは10年ぶりの再会だった。理科の先生で、昼休みには連珠や将棋の相手をしていただいた。私のようなヒネた生徒は扱いにくかっただろうと思う。「親しみをこめて君の髪の毛を引っ張ったら本気で怒った」と今でも言われる。U先生はその後、いろいろな中学の校長を歴任され、教育長を務められた。私の結婚披露パーティーにお呼びしたが、「今まで数多くの教え子の披露宴に出たけど、君のが最高だね」とお褒めいただいている。妻とは医大の学生の時に結婚して家族だけで結婚式を挙げ、医大を卒業した時に披露パーティーを行った。型にはまった披露宴は嫌なので、仲人なし、ケーキカットなし、お色直しなし、という当時としては常識はずれの結婚披露パーティーだった。結婚行進曲ではなくバッハの管弦楽組曲第1番序曲で入場し、自分で自己紹介し、ワインサービスと称して各テーブルを回ってお客様と話をし、お客様に料理を楽しんでいただいている間、自分たちや音楽仲間が演奏するというスタイルだった。私は妻の伴奏でヴィヴァルデイ作曲「四季」から「春」の第一楽章を演奏し、190話のkeizoさんにも演奏していただいた。学業成績はイマイチでも結婚披露宴の成績は「特優」だったようである。U先生にはぜひ10年後にまたお元気で再会したいと切に願っている。
同期生だけの二次会には遠路はるばる参加した人たちも加わった。期せずして、その中には私にとってマドンナだった旧姓Mさんもいた。30年ぶりの再会である。Mさんは高校でも同級になり、東京での大学時代に手紙のやり取りはしていたが、結局私の片思いで終わってしまった人である。神経質人間はどうも自己アピールが苦手で、押しが弱い。あきらめて引いてしまいやすい。相手に迷惑をかけないだろうか、嫌な思いをさせないだろうか、そんなことばかり心配してしまう。まあ、そこが良いところでもある。神経質では相手に迷惑をかけることは少ないし男女関係のトラブルに巻き込まれる心配はまずない。若い頃、私のような男は一生結婚することはないだろうと思っていたが、気がついたら結婚し、子供たちは自分と同じ中学に通っている。神経質でもいつかは何とかなるものである。10年後には子供たちと一緒に同窓会に参加したいものである。
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