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2007年7月 6日 (金)

神経質礼賛 202.勝負曲

 平成19年6月17日の教育テレビ・N響アワーは、ゲストが将棋の佐藤康光永世棋聖であった。佐藤棋聖は幼少時よりヴァイオリンを習っていて、将棋関係のイベントでは演奏することもあり、クラシック通としても有名である。この番組の中で、将棋の対局前に聴く音楽は、と聞かれて、ヨハン・シュトラウス2世作曲「美しく青きドナウ」と答えておられた。そして、ここぞという大きな一番の前にはエルガー作曲「威風堂々」と聴いて、気合を入れるのだそうである。「美しく青きドナウ」はウイーンフィルのニューイヤーコンサートではアンコール曲の定番であり、日本でも人気が高い曲である。山紫水明の美しい風景が目に浮かぶ曲であるが、N響オーボエ奏者・茂木大輔さんのエッセイ「オケマン大都市交響詩」(中公文庫)によれば、実際は美しくも青くもないドナウなのだそうである。音楽療法ではリラクゼーションに適した曲とされており、佐藤棋聖も対局前の緊張をほぐして集中力を高めておられるのだろう。「威風堂々」は通称「イギリスの第二国家」である。中間部のメロディーはあまりにも有名で、数多くTVコマーシャルのBGMに使われ、アニメ「あたしンち」のエンディングでも使われていた。気分を高揚させるのに適した一曲と言えよう。つい最近、選挙向けにA総理が出ているJ党のTVコマーシャルのBGMもこの曲だが、威風堂々とはほど遠い羊頭狗肉・口先だけの美辞麗句では、曲が泣く。

 神経質な私が、朝の通勤中にいつも電車の中で聴いている曲は、チェンバロ(ハープシコード)の曲でまず、バッハ作曲「イタリア協奏曲」で次がヘンデル作曲「調子の良い鍛冶屋」である。ピアノ曲やオーケストラ曲ではダイナミックレンジが広すぎて(音の大小の差が大きすぎて)電車の中で聴くには適さないからである。イタリア協奏曲の第1楽章は一頃セブンイレブンのおでんのコマーシャルで使われていてガックリきたものであるが、爽やかで心地よい。第2楽章は雨降りの午後を連想するような短調のアリアであり、ゆったりと浸っていられる。第3楽章は一転してエネルギッシュであり、さあ、やるぞ、という気分になってくる。そして極めつけは「調子の良い鍛冶屋」で、頭の中は完全に「お仕事モード」に切り替わる、というわけである。ただし、体調が悪い日や、気分が落ち込んでいる日には、クライスラー作曲「ウイーン奇想曲」などのヴァイオリン曲をクライスラー自身の演奏(SP復刻版)でまったりと聴いてじっくり気力の回復を待つのである。

 今では超小型のオーデイオプレーヤーが安価で手に入り、どこでも音楽が聴けるようになっています。皆さんも御自分にあった「勝負曲」を選んでみてはいかがでしょうか。中島みゆきの「地上の星」もいいかもしれません。ただし、気分が落ち込んでいる時にはゆったりとしたテンポの曲・短調の曲が向いています(64話参照)。

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