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2007年8月 8日 (水)

神経質礼賛 213.朝青龍が神経衰弱??

 かねてより数々の傍若無人の振る舞いや種々の問題行動のあった、相撲の横綱朝青龍が巡業をサボって故国モンゴルでサッカーのイベントに出ていたことが発覚し、2場所出場停止の謹慎処分を受けた。ところが、知り合いの医師が「神経衰弱・うつ状態」と診断し、故国で治療を受けさせるべきだと言っているという。この「神経衰弱」という病名は現在ではほとんど使われない病名なので、何だろうと思われた方も多いだろう。今回の件がなくても普段の彼の状況からして「反社会性人格障害」および「自己愛性人格障害」の診断がつく可能性がある。今回の「憔悴して落ち込んでいる」のがもし本当だとしたら(演技・仮病でないとしたら)従来診断の「心因反応」を付けるところである。DSM(アメリカ精神医学会の診断基準)では経過をみた上で「急性ストレス反応」あるいは「適応障害」という診断となってくるであろう。

 ここで「神経衰弱」という病名について簡単に述べておこう。精神科で最も権威のある弘文堂「新版精神医学事典」によると、神経衰弱は1880年にアメリカの医師ベアードが記述した症候群で、主症状は、疲労感、頭痛・頭重、不眠、肩こり、耳鳴り、めまい、手指や眼瞼の振戦、知覚過敏、注意力散漫、記憶力減退、被刺激性亢進、腱反射亢進などで、本態は刺激性衰弱とされる。この大部分は森田正馬のいう普通神経質の型に含まれる、とのことである。ちなみにこの項目を書いたのは私の恩師・大原健士郎先生である。そもそも、神経症の範疇の古い病名であり、小心、内向的、取越し苦労、といった神経質傾向の人に起こるものであり、朝青龍のようなパーソナリティではありえないことである。神経質人間としては朝青龍などと一緒にされては迷惑千万である。神経質は彼のように人に迷惑をかけることはしないものである。

 今朝の新聞報道では、相撲協会診療所の医師が紹介した精神科医の診断で「急性ストレス障害」となっていたが、これは妥当なところである。もちろん演技や仮病でないことが前提であるが。

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