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2007年10月22日 (月)

神経質礼賛 238.仙厓展

 出光美術館で仙厓没後170年記念の企画展「仙厓 禅画にあそぶ」が開催されている。新聞で紹介され、先週のNHK新日曜美術館でも取り上げられていた。なかなか行く機会がないままあと一週間で終わりになってしまうので、土曜日午前の外来が終わってから見に行ってきた。

 出光美術館は仙厓の作品を数多く所蔵しているが、常設展示はなく、このような企画展でもなければ実物を見ることができない。私が前回訪れた時には仙厓の画は一枚も展示されていなかった(150151話)。仙厓は8990話でも述べたように福岡・聖福寺の住職だった禅僧である。一休さんと同様、面白いエピソードがたくさんあって、地元では博多の仙厓さんとして親しまれている。

 会場は結構混んでいた。年配の方ばかりでなく、意外と若いカップルも数多く見かけ、天真爛漫な画を楽しんでいたようだった。会場に入って間もない所には「指月布袋画賛」があり、無心な布袋(ほてい)さんのほほえましい姿が来場者の注目を浴びていた。「仙厓と人生訓」のコーナーには、有名な「堪忍柳画賛」があった。強風に枝葉をなびかせる柳の画の右側に大きく「堪忍」の二文字。左側には「気に入らぬ風もあろうに柳哉」の一句。これは神経質人間にとって貴重な人生訓でもある。逆風を受け流し、短気を起こさず辛抱していれば、いつかは風も収まってくるものだ。そうすれば、神経質の特長が活かせるのである。その横には「老人六歌仙画賛」がかかっている。古人の歌として「しわがよるほ黒が出ける腰曲る 頭まがはげるひげ白くなる・・・」という身体的変化と、「心は曲る欲深ふなる くどくなる気短になる・・・」といった性格的変化が書かれている。私も中高年なのでドキッとする内容である。が、描かれている老人たちはかわいらしく、それぞれ人生を愉しんでいるようにも見える。通路中央には二文字書「無事」があった。これは臨済禅師の「平常無事」からとったもので、「日々是好日」と同じことである。「○△□」という謎の画もある。仙厓自身はこれについて何も述べていない。どう考えるかは見る人の自由ということなのだろう。その他にもユーモアたっぷりの画をいくつも見ていると、素直に楽しい心持ちになるものである。この展示を見るだけのために東京まで足を運んだ甲斐があった。

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