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2007年12月17日 (月)

神経質礼賛 256.PHSとトイレ

 飲食しながら読んでいる方がいたら済みません。あらかじめお詫びしておきます。

勤務先の病院内では医師呼出し用のPHSを持たされている。当直で寝る時も枕元に置いて、すぐに出られるようにしている。病棟からちょっとした用件でもPHSで呼出される。確かにスタッフからすれば便利である反面、こちらとしては外来診察中でも遠慮なくかかってくる、間違い電話も多い、といった問題がある。神経質な看護師さんだと、まず外来処置室の看護師さんに電話して私が外来患者さんと話している時でないことを確認してからPHSを鳴らしてくれるのだが、神経質が足りない看護師さんだとこちらの状況おかまいなしに一方的に長電話してきたりして困ることになる。私のPHSの内線番号が給食の内線番号と似ているため、「常食が一人分足りないんだけど頼める?」などといきなりかかって来ることがある。トイレで用を足している時にもおかましなしにかかってくる。若い男性の看護師長は「今どちらにいますか?」と必ず聞いてくる。正直に「トイレにいます」と言うべきかいつも一瞬迷う。「今3階にいるので、もう少ししたら病棟に行きますよ」という具合に答えているが、たまには「トイレです」と答えてみようか。

 寒い時期になってくると思い出す事件がある。まだ病院が移転する前のこと、古い病院は玄関入ってすぐ外来待合室、左が外来トイレ、右が医局(医師の机がある部屋)だった。こういう構造だから、患者さんが勝手に医局に入り込んできたり、古株の薬屋さんがちゃっかり医局のソファに座っていたりするようなこともあった。職員用のトイレはないので我々も外来トイレを利用していた。ある当直の晩、夜12時頃になって、3階の当直室に上る前に外来トイレに入った。普段はトイレ入口のドアは開いたままであるが夜間なので何となく閉めた。さてトイレから出ようとするとドアが開かないではないか!内側からはマスターキーでも開かない。ドアは防火用の鉄扉でビクともしない。さあ、困った。トイレには道路に面した高窓があるが、私の運動神経ではよじ登ってこれをくぐりぬける芸当は厳しそうなサイズである。窓を開けて大声で助けを呼んだとしてもナースステーションには届かないだろうし、近隣の住民に迷惑がかかる。パトカー出動とでもなったら大恥である。かといって朝まで冬のトイレで立っているのも辛い。絶体絶命と思いきや、ちょうど2、3日前から導入されたPHSが白衣のポケットに入っていたことを思い出した。それで当直職員に助けを求め外側からマスターキーで開けてもらって脱出できた。翌朝、出勤してきた事務長に状況を話すと「アハハ、雪隠詰めでしたか」と笑われた。昨日他のドアノブと交換したが、内側から開かないはずはない、という。そこで、事務長に中に入ってもらいドアを閉めると、やはり昨夜と同じことが起こった。「開けて下さいよー!」。それみたことか。すぐにドアノブは交換となり、私の他には犠牲者は出ずに済んだ。この一件ほどPHSのありがたみを感じたことはない。同じ病院で自称神経質(?)の某先生はPHSを持ち忘れて勤務していることがよくあるが、神経質な私はこの一件以来、出勤してから帰る時まで肌身離さず持ち続けている。

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