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2007年12月28日 (金)

神経質礼賛 259.薬害肝炎問題

 薬害肝炎訴訟問題でようやく国が責任の一端を認め、すべての患者を救済する方向で動き出した。問題の血液製剤は出産時の出血を止める目的で使われていたため、被害者は女性が多い。原告女性以外にも本人が知らずに投与されていて明らかな症状が出ていないために被害に気付いていないケースも考えられるし、その後の出産で子供にもいわゆる垂直感染で感染が広がっていないだろうかと心配になる。C型肝炎ウイルスが発見されたのは私が医学生の頃で、当時の内科の教科書では非A非B肝炎とされていた。C型肝炎ウイルスは血液や体液を通じて感染し、徐々に肝炎→肝硬変→肝癌へと進行していく。血液製剤にC型肝炎ウイルスの混入が明らかになった段階ですみやかに対応を取っていれば、これほど多数の被害者を出さずに済んだはずである。製薬会社が把握していた投与者に長年にわたり何の連絡もとらないまま放置し、現在では連絡不能の人も多い、というのは無神経きわまりない。

近年でも脳の硬膜移植でクロイツフェルトヤコブ病(狂牛病と同類で治療不能な痴呆性疾患)の病原体プリオンに感染した事件があった。プリオンは消毒や加熱によって容易には破壊できない厄介なものである。現在の医学でも未知の病原体はありうる。生体由来の製剤や医療材料では感染の危険性がなくならないことを常に認識し、その使用に関してはもっと神経質であることが必要である。

 薬害肝炎訴訟問題でF首相が原告団に謝罪したのと同じ日に、神奈川県内の公立病院で、心臓カテーテル検査の際にトランスデューサを交換しないで連続して検査したことが原因で、C型肝炎の感染者が発生したことが報じられていた。これは検査技師が、「交換しなくても多分大丈夫だろう」と思い込み、交換しなかったことが原因だった。これなどは神経質が足りない、だけでは済まされないだろう。

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