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2008年4月21日 (月)

神経質礼賛 297.ワシも族

 4月9日付毎日新聞に大阪大学大学院(保健学)の石蔵文信先生の話が載っていた。定年退職後、ヒマを持て余し、妻につきまとう「ワシも族」にならないために、という話である。

 仕事で忙しく、家事や子育てを妻に任せきっていた夫が定年退職してみると、さて、することがない。ごろ寝してテレビの番人が関の山である。一方、妻はすでに子育てを終えて、友人たちと旅行や食事を楽しんだり、趣味やボランテイアの活動に生きがいを感じたりしている。妻が出かけてしまうと食事が作れず洗濯などの家事もどうしていいかわからない夫は困り果てる。その結果、妻が外出しようとすると「ワシも」とつきまとうわけである。「ワシも族」は妻たちにとって大変なストレスとなる。熟年離婚の一因となっているのかもしれない。石蔵先生によれば、「ワシも族」が妻に捨てられないためには、①夫が自立する、②妻より早く旅立つ(死ぬ)、なのだそうである。もちろん②はジョークである。

 神経質はヒマにしているのが一番いけないが、定年後の生活も同様にヒマでゴロゴロはいけないようである。精神科外来に来られる神経症(不安障害)の方には趣味がないという人が実に多い。ヒマにしていると、胃の調子が悪い、身体がだるい、頭が痛い、ドキドキする、眠れない、とありとあらゆる「症状」が出てくるものである。その上さらに、妻に依存してつきまとう「ワシも族」になったら最悪である。やはり、若いうちから忙しくても家事を分担し、仕事以外の生きがいを見つけておくことが重要であろう。

 たまに同窓会に出ると、「お前は定年がないからいいよなー」「俺なんか退職したら何をやっていいかわんねえよ」と大企業で部長をしている旧友に言われることがある。彼は「ワシも族」予備軍である。

確かに民間病院の勤務医では定年はないが、その代わり退職金もない。身体と頭が何とか動いているうちは働き続けることになるだろう。悠々自適の生活とか海外旅行なんて夢のまた夢である。幸か不幸か「ワシも族」になる心配は全くなさそうである。

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コメント

先生こんにちは!うちの父親は「ワシも族」にはなれなそうです。33歳にもなって嫁どころかアメリカに行くバカ娘を抱えているのですから(笑)。やはり「組織型」の男性は危なそうです。あと臨床心理士の方のお話では、人生において自力で危機を克服したことが全くない専業主婦の女性も子育て後、かなり危ない状態になるとのことでした。こちらは「依存型」ですかね。

コメントいただきありがとうございます。親孝行されているわけですね。なるほど、専業主婦も子供ベッタリだったのが巣立ってしまうとまずいことになるでしょう。やはり夫婦関係、親子関係の前に個の自立ということが大切なのですね。

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