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2008年6月17日 (火)

神経質礼賛 316.秋葉原無差別大量殺人事件の背景(2)

 新聞報道によれば犯人の男は派遣先の仕事がなくなることを極度に恐れていたそうである。犯行3日前の出勤時に自分の作業着がなくなり、自分が退職させられると思い込んで職場をエスケープし、犯行を決意したという。派遣先工場の幹部は記者会見で「契約社員を150人切る予定だった」と言ってから、あわてて「切る」を「契約解除」と言い換えた。人間を人間として扱わない。不要になれば切り捨て御免という意識がミエミエである。

 目先の利益最優先で、派遣社員の安い労働力を利用していく中で、正社員のモラルは低下し、派遣社員も半奴隷状態となっている、という図式が見えてくる。このような無差別大量殺人が発生するようになったのと、労働構造の変化と関連があるような気がしてならない。

 また、携帯電話の普及、携帯からのインターネット利用の負の部分も見逃せない。御存知のように出会い系サイト、闇サイトと呼ばれる犯罪サイト、自殺サイト、などがなければ起きるはずのない事件が多発している。生活を便利にするはずの携帯電話が数多くの凶悪事件を引き起こす要因となってしまっている。今回は直接携帯を悪用したわけではないが、犯人は携帯の掲示板に犯行までの過程を書き込んでいて、それで自己顕示欲を満たしていたと考えられる。

 今回の事件は、5年前、仙台市の商店街に男がトラックで突っ込んで次々と通行人をはね殺した事件、3ヶ月前、茨城・荒川沖駅で24歳の男が通行人を刃物で次々と襲い殺傷した事件、を模倣したものであろう。日本の社会がこのままであれば、このような無差別大量殺人はなくならないばかりか、多発化・凶悪化の一途をたどっていくだろう。理不尽に殺され傷つけられた方々やその御家族の心情を思うと、やり場のない怒りが爆発しそうである。また、事件発生時、出血し苦しんでいる犠牲者を携帯カメラで撮影している無神経な人間が多数いたというのもやり切れない思いがする。

 神経質人間としては、殺人鬼の犠牲にならないように、雑踏は極力避け、周囲に注意を払っていくしかないだろう。

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コメント

先生こんにちは!「国際競争力に勝つ」という御題目のもと、私達の世代の多くが非正規雇用を余儀なくされています。「勝ってどうなる??」というのが率直な意見ですね。難民化するフリーターや期間工従事者があふれかえっている社会が「勝ち」なんですか、と聞きたくなります。「人を人とも思わない」という風潮は、人間の心身を傷つけるものだとつくづく思います。

 コメントありがとうございます。長い「就職氷河期」の間に多くの有能な人たちが非正規雇用の憂き目にあってしまっていますね。企業のあり方としてこれでいいのか、と疑問に思います。有能な人材が埋もれてしまったのは国にとっても大きな損失です。
 月曜日が初診担当の関係で、月曜は近隣大企業の社員が「会社に行けない」と次々とやってきます。「自称うつ病」も多いのですが、一方でサービス残業も含めて月200時間以上で心身ともボロボロ状態の人も目に付きます。彼らは「休みたくても他に人がいないから休めない」と真剣に悩んでいます。企業から見れば少ない人間で仕事をさせて生産性を上げようということなのでしょうが、これだけ人を大切にしない企業ばかりでは先は長くないのではと思ってします。
 例の事件が起こった日は当直で病院にいたので、思わずウチの通院患者ではなかろうか、と外来カルテをチェックしてしまいました。

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