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2008年7月18日 (金)

神経質礼賛 327.熱中症が増えたワケ

 暑さの厳しい季節になり、運動部の練習中や野球の応援中などに中高校生が熱中症で次々と倒れて救急車で運ばれた、というようなニュースが相次いでいる。

 年々暑くなってきているのは確かである。都市部ではコンクリートやアスファルトの蓄熱・照り返し、エアコンからの排熱で、路上の気温は40℃近くなる。緑が減って高い建物が増えて、風通しも悪くなっている。しかし、熱中症が増えたのは、単に環境の悪化だけが原因なのだろうか。人間側の暑さに対する適応力の低下にも一因があるような気がしてならない。

 私が中高生だった頃は、運動中に水は飲むな、と言われていた。大量に発汗して水分補給を怠れば脱水症状をきたしてしまうので、一見ムチャクチャな話ではあるが、それでも不思議と熱中症の問題は起きていなかった。考えてみれば、今のようにスポーツドリンクがあるわけではなかったから、水を大量に飲んでも発汗で失われた電解質とりわけナトリウムが補給されないと低ナトリウム血症でいわゆる水中毒をきたし重症では意識障害や痙攣をきたすこともあるので、まるきりムチャクチャというわけでもない。

 今の中高生はエアコン付の部屋で快適に過ごす時間が多い。その結果、暑さに順応できにくくなっていて、急に暑い所に出たり、暑い中で運動したりすると、体温調節がうまくいかず、熱中症が起きやすくなっているのではないだろうか。

 もうだいぶ前のことだが、私が沖縄の病院に赴任した時、最初の2週間くらいは一日中激しく汗をかき、バテバテになった。しかし、だんだん体が慣れてくると、汗の量も減ってさほど苦にならなくなった。「ゴーヤちゃんぷるー」に代表されるタンパク質やビタミン豊富な沖縄食もよかったのだろう。お茶(ジャスミン茶が)を飲む時にひとつまみする黒砂糖もミネラル補給・糖質補給によかったと思われる。

人間は自然環境の変化に適応できるようになっているものである。エアコンの頼り過ぎは適応能力をダメにする。

これと同様、眠れなければ睡眠薬、不安なら抗不安薬、気分が悪ければ抗うつ薬、というように安易に薬に頼り過ぎてしまうと、「自然良能を無視するの危険」と森田正馬先生が言われたように、人間本来の適応能力をダメにしてしまうのである。

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コメント

初めまして。熱中症は暑さのためだけとは限らないのですね。考えさせられました。

yarikoto様
 コメントいただきありがとうございます。世の中がいろいろ便利になったのと引き換えに人間の環境順応力が低下している面はありそうです。
 温暖化防止の観点から、エアコンの温度設定を28度に、と言われていますが、スーパーの店内は寒いくらいですね。店から出ると一気にメガネが曇ります。新幹線の車内も25℃くらいに冷えすぎています。エコだけでなく、健康面からも考えたいものです。

 熱中症のお話しとても面白く拝見させて頂きました。私は毎日ロードで走っているせいでしょうか大抵の熱さにも寒さにも耐えることができます。

 しかし、油断は禁物ですね。今朝も早く起きてトレーニングコースの舞洲まで片道15キロを走って汗を絞り出してきました。家に戻るとタオルを水にしたして汗を拭き取ります。そして家では窓を開けて風通しを良くして書類の整理や森田正馬先生の著書に目を通します。

 パソコンを使い始めどこへ出かけてもすぐに調べものができるようにIBMのWorkPad(PDA)をポケットに入れておきます。もし、森田正馬先生の時代にこんな便利なものがあったら真っ先にこれは便利なものだとおっしゃることでしょう。

 IBMに勤める私の友人がまだこんな古いものを使っているのかと驚きます。パームOSの初期のもので単三電池で海外でも簡単に利用できる便利なものです。わずか4Mのメモリにそれでも本にすれば5册は入ります。

 それほど重宝していた便利なPDAがこの頃では、携帯電話となっています。不便さは検索ができないことです。最大8ギガまで登載できる新製品に頑固な私も遂に愛するPDAとお別れすることになりました。苦笑。

 私の使用する携帯電話はSH906iです。今、学生さんら若者とこの携帯を有効に利用して勉強する方法を教えています。テキストを読むこともテキストを音声化していつでもどこでもすぐに見て聞いて学ぶことができます。

 さて、先生のお話を参考にして私の逆引き辞典から次のような森田正馬先生のお話しを見つけ出しました。

 今は私は、全く昔と違って、必要な仕事は、そのまま目障りになるようにしておき、かつその山のような仕事は、それが出来上がるものか・どうなるものか、その成功・不成功という事を度外視する。そして、これに対するその心持ちというものは、今日にも、仕事中にどんな故障が突発するか、また自分も大病にでもなるか、明日の事は、どうなるかわからないという、煎じつめれば諸行無常という世の中の一大事実に服従し・順応しようとする態度である。

 昨日は財団の心の健康セミナーがおこなわれました。講師は東京慈恵会医科大学精神科の久保田幹子先生が強迫性障害についてお話し下さいました。克服体験発表者は、私とともに森田正馬先生を訪ねての高知ツアーロードに参加した若者です。彼は不登校を見事に克服して今では立派な社会人です。高知での過酷な走りを通して得たものは、身心へ耳を傾け決して無理をしないという順応の世界でした。励まし合いでした。

 先生、いつの日かグビッと花火を見ながら乾杯をしたいですね。

万代 博志 様
 コメントいただきありがとうございます。心身ともに鍛えておられますね。さすが「森田道」を極められたman和尚です。
 森田先生ゆかりの地をサイクリングで回る、というのは一石二鳥どころか三鳥にも四鳥にもなりますね。万代チルドレンが神経症を克服し、次々と社会の中に羽ばたいていくのは喜ばしい限りです。まさに「人の性(しょう)を尽くす」ですね。
 携帯電話を利用した森田療法の学習法、とは実にユニークだと思います。自転車療法に続く「大ヒット商品」(?)になるでしょう。

 今日の私は、朝食を摂り、洗濯をした後、全室に掃除機をかけ、浴室の壁と天井のカビ落しをし、今やっとPCに向かっています。午後はスーパーへ買出しに行き、子供を行事に送り迎え、実家に行った妻を「回収」しに行くという予定で、万代様に比べると格好悪い(笑)「行動本位」です。
             四分休符 拝

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