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2008年11月21日 (金)

神経質礼賛 368.医師不足対策

 1119日、首相が全国知事会議の席で医師不足の話題に関連して「医師は社会的常識がかなり欠落した人が多い」と発言して問題となっている。神経質の足りない問題発言を繰り返している首相が言ったことではあるが、私のような人間はともかく、産婦人科や小児科で昼夜休む間もなく過酷な診療業務にあたっておられる勤務医に対して失礼極まりない言動である。少なくとも漢字も満足に読めず対他配慮の欠落した非常識な人間から言われる筋合いはない。「医師は」でなく「最近の日本の首相は」に訂正すべきだ。

 地方の公立病院を中心に医師不足のために診療科の閉鎖が相次いでいる。救急患者のたらい回しも起きている。長いこと医師過剰と言われていたのがここ数年で一変した。少ない医師で診療を回している病院では過重労働となり、ますます医師が辞めていくという悪循環になっている。かつては多くの研修医が出身大学の医局に残り、大学附属病院や関連の公立病院で奴隷のごとく働いて医療を支えていた。ところが数年前から研修制度が変わり、研修医が大都会の有名病院に集中するようになり、地方の大学病院には残らなくなった。研修も内科・外科・小児科・産婦人科をメインに他の科も短期間で回るわけで、戦力とはなりにくく指導医の負担は大きい。医療訴訟の増加、業務上過失致死での医師逮捕といったことで、特にリスクの高い診療科は敬遠されるようになった。また、女医さんが増えて今では新たに医師になる人の3-4割が女性である。出産や育児の間は戦線離脱せざるをえないし、復帰後は当直勤務のないパート医や企業の産業医や老人施設の管理医という道を選ぶのも無理はないが、実質的には病院の医師数が減ることになる。単に医学部の定員を増やすとか、地方の病院に残る人に奨学金を出すとか、産婦人科の開業に融資するとかいう小手先の対応では効果は薄い。IT時代なのだから、わざわざ東京まで出かけなくても地方にいながらにして専門的な講習会や研修会に参加できるような工夫や、子育てが一段落した女性医師が病院に常勤医として復帰できる体制作りなどにお金を出すことが必要だと思う。

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