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2008年11月14日 (金)

神経質礼賛 366.神経症と統合失調症の間

 前回話題にしたような新聞記事を見ると、もし自分が精神科を受診したら統合失調症だと誤診されてしまうのではないか、と心配される方もおられるかも知れない。そう心配される方は単なる神経質であって病気ではないので御安心いただきたい。

 現在、精神科の診断はICD(WHO:世界保健機関の診断基準)に基づくのが主流となっている。というより強制的にそうなってしまった。都道府県に提出する書類はすべて病名をICD診断で書いてコードも書かなくてはならないご時世だ。症状を診断基準にあてはめるだけ、ということなのだが、実際にはグレーゾーンが存在する。経験を積んだ精神科医は、まだ幻覚・妄想が顕在化してはいない段階で、統合失調症発病のプロセスを嗅ぎ取って、治療にとりかかるということもありうる。また、神経症圏内であっても自己視線恐怖・醜貌恐怖・自己臭恐怖などの重症例では、統合失調症の治療に準じた対応が必要なことがある。重症の強迫性障害ではSSRIによる治療では不十分で、統合失調症の治療薬を必要とするケースもある。するとカルテ表紙の病名欄に「統合失調症」と書かれることになる。

最初に受診した医療機関での診断や薬に納得がいかなければ、他の医療機関を受診してみるのも悪いことではない。しかし、あまりあちこち受診するドクターショッピングは治療上マイナスだ。紹介状に書かれる情報は少ない。ある薬で効果がなかったり副作用が出たりという情報はあまり紹介状には書かれていないため、そうした薬がまた処方されるということも起こる。私は、近くの医療機関から転医を希望してきた人に対して、前医の診断・治療に問題ない場合には極力今までの医療機関に通院した方がよいと説明して帰している。

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