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2008年12月15日 (月)

神経質礼賛 375.今年の漢字は「変」

 12月になると、「今年の漢字」が発表される。(財)日本漢字能力検定協会が、その年の世相を反映する漢字一字を11月から公募して得票数の最も多かったものを1212日(漢字の日)に京都の清水寺で発表するものだ。投票は漢検ホームページ上から、あるいはハガキで応募できる。平成7年から始まったこのイベントはすっかり定着し、今年は何が選ばれるのかと興味津々である。

個人的には「鬱」かなあ、と思った。うつ病を表す英語depressionは「低下」「不景気」といった意味をも持つ言葉でもある。病気の鬱が関心を集めているだけでなく、アメリカ発の金融危機から大不況が始まり、経済・社会全体が「鬱」になっているのでピッタリかなと思う。もし、こんなに画数の多い漢字が選ばれてしまったら、清水寺の貫主さんが巨大な和紙に毛筆で書く時に困るだろうな、と神経質らしく余計な心配もする。

実際に今年の漢字(平成20年)として発表されたのは「変」だった。日本では突然の首相交代劇があり、アメリカでは大統領選で変革を訴えた民主党黒人候補者オバマ氏が勝利した、というあたりが理由のようだ。ちなみに2位以下10位までは「金」「落」「食」「乱」「高」「株」「不」「毒」「株」とのことである。

「変」に人一倍敏感なのは神経質人間である。自分は変ではないか、他人から変だと思われはしないか、といつも心配する。わずかでも変なところを探し出すのは得意である。変でないようにいつも気をつけるから結果的には変ではない。神経質で大いに結構なのである。一方、神経質が足りない鈍感力過多の人では変であることに気がつかず、軌道修正も遅くなる。そういう人が首相になって変なことばかり言って国が変になる、では困るのだ。

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コメント

先生こんにちは!明日はボストンに一泊して翌日いよいよ日本に向かいます!アメリカ人にも日本人にも、あらゆる人に驚かれましたが、たしかに私は「変」だと思います。誰もが心身どこかに不調を訴える苦しい生活の中で、なぜか私だけが平然と健康的に単調な生活を送っていたのですから・・・。研究と運動と睡眠。ただこれだけの生活に集中しきっていました。変ですよ。元々そんなに集中力はないのですが。「どうしたらその生活が可能か?」とよく聞かれました。

以前、シベリア抑留の苦難を強靭に耐え抜いた方を紹介されてましたよね。比べるのもおこがましいですが、案外と神経質人間は「しぶとい」のではないでしょうか。見た目以上に。いわゆる「弱気」と神経質とは違うのだということがアメリカでわかりました。

その方の生きる原動力は何だったのでしょうか。私の場合はひとつは「好きでやっている研究に没頭したい」ということです。あともうひとつの重要な点は、私は日本にいる家族や友達、研究者仲間などに対する執着がすごいんです(笑)。つながりが強いので。「早く帰りたい」と強く思うことで、逆に仕事を早く終わらせる集中力が身についていたんでしょうか。

コメントいただきありがとうございます。神経質パワー全開で御活躍のようですね。神経質は「生の欲望」が強いので、追い詰められたら「火事場の馬鹿力」を発揮するものです。以前述べた岡本常男さんの場合も病弱ながらシベリア抑留から奇跡の生還を遂げておられ、さらには裸一貫から立志伝中の人となっています。森田先生の言われた「窮して通ず」です。

「神経質は、机上論の屁理屈を押し進めているうちに、病の悩み死の恐怖という一面のみにとらわれ、動きもとれなくなったものが、一度覚醒して、生の欲望・自力の発揮という事に気がついたのを心機一転といい、今度は生きるために、火花を散らして働くようになったのを「悟り」というのである」
(白揚社:森田正馬全集第5巻p.705)

執着が強いということは研究者にとって大切なことではないでしょうか。あくなき探究心で御専門分野の研究に火花を散らして下さい。

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