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2009年2月23日 (月)

神経質礼賛 399.蛇足

 蛇足とは中国の故事からきた言葉である。蛇の絵を早く描く競争で、早く描けた人が余分な足を描いてしまい負けになった、という話である。余分かなと思いながらも念のため書き加える時に「蛇足ながら」と付け加える。より完全を期して書き加えたことが、余分であるばかりかおかしなことになっていることがある。自分が書いた文章を後から見ると、どうも蛇足部分が多いと反省するばかりである。

 普段、神経症で入院している人たちの日記を読んでいると、確認癖のあるような強迫神経症(強迫性障害)の人の日記は概して長い。書ききれなくなって欄外にまで書いてあったり、小さな字でびっしりと埋めつくされていたりする。後から付け加えて挿入記号が入っていることもよくある。書くのに時間がかかり過ぎて提出期限が守れないこともある。本人としては、あれもこれも書いておかなくては、という完全欲によるのだろうが、枝葉末節を取り払えば、頭の中もスッキリするのに、と思う。

 森田正馬先生は患者さんの日記を引き合いに出して、次のように言っておられる。

 肩の凝らない話を、合いの手に一つします。神経質の完全欲という事の一例です(患者の日記を読む)。

 「・・・そして次に、風呂場を掃除す。ただし風呂釜の方はしなかった」。なかなか正確ですね(笑)「・・・自室に入り、封筒の型、そのほかの材料を持ちて、仕事場に入る」。一つひとつの事を細かく詳しく書いてある。今日の学者の論文でも、いたずらに正確に遺漏のないようにと考えて、その書く事の目的を忘れてしまう事が多い。(白揚社:森田正馬全集 第5p.359

 と、手段ばかりに気をとられて目的を忘れる愚を指摘されている。

中には普段から「メモ魔」というような人もいる。忘れると不安だからと仕事の手順をこと細かくメモして持ち歩く。そして、その手順通りできているかどうか確認しないと気が済まないのである。その結果、どうしても仕事が遅れがちになってしまう。

 完全欲(390)は悪いことではないが、過ぎたるは及ばざるが如し、である。私たちの実生活では、ほどほどにできていれば良いということが多い。あるところばかりに時間をかけていたのでは、他のことがおろそかになる。大切なのはバランスなのである。欲張り過ぎて蛇足にならぬよう気をつけたいものである。

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コメント

四分休符さん、こんにちは!佐賀の村上と申します。いつぞやはトラックバックにコメントのお返事戴いた者です。ご記憶でしょうか?あのコメントで電子技術でも相当のレベルと拝読しましたが、お医者様になられた経緯も興味あります。当方の基板業界は壊滅の状況。医療業界への転向は正解でしたね。
私はそういうわけでこれまで副業としていた健康産業を本業に格上げして頑張っています。人生を元気帯、灰色帯、病気帯と大雑把に分けて、前者二つの領域で仕事として頑張ることにしました。これから何か良い情報がないかとブログもときどき拝見させて頂きます。よろしくお願いいたします。では。

村上様
 コメントいただきありがとうございます。「がんばるSOHO」は拝見していますよ。部品を実装して基盤の試作段階までやっておられるのですね。2月11日のような写真を見ると血が騒ぎます。元・回路オタクですから、まだ抵抗器のカラーコードは読めると思います(笑)。
 製造業全体が一気に沈滞ムードになってしまったのは残念極まりありません。しかし、これがずっと続くことはないはずです。村上様にはぜひ将来百歳で基盤設計をされてギネスブックに載っていただきたいと思います。
 あまり御商売の参考にはならない記事ばかりですみません。この時期は私も苦しんでいる花粉症に関するグッズがいろいろ出ています。年々新しいものが開発されています。患者数は増える一方ですので、良いアイデアがあればヒット商品になるかもしれませんね。
 
 

村上です。あはは、ギネス挑戦、面白いですねぇ。そ、そこまでは・・ム、ムリです。ところで先生も花粉症という記事も拝見してますが、良薬の出現は待つとして、食の領域もお調べになってみませんか。商売ではないのですが、我々の領域でも耐力に働きかける食品でよい成果を受けている人もいますので。案外灯台もと暗しかも知れませんね。
さ、仕事頑張らねば、不況の嵐が頭上を荒れ狂ってます。またお邪魔します。

村上様
 コメントいただきありがとうございます。おっしゃる通りで「医食同源」は病気の予防・健康維持に最も重要だと考えています。抗アレルギー薬の中にはナンテンの葉から抽出された物質から開発されたものもあります。ナンテンの葉は古くから毒消しとして使われていたわけで、古人の生活の知恵は大したものです。最近は花粉症に良い緑茶も開発されています。よく知られた食品や香辛料などの中にまだまだ良いものがありそうです。

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