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2009年6月15日 (月)

神経質礼賛 436.精神科の自動診断装置

 日経メディカル2009年6月号に「近赤外光でうつ状態を評価」という近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)に関する記事があった。頭部に近赤外線を照射し、その反射光を測定することで大脳皮質の血液量を測定し、その変化パターンにより例えばうつ病・双極性障害(躁うつ病)・統合失調症・健常を判別するというものである。すでに東京大学や群馬大学で試用され、今年の4月からは先進医療に指定されたという。さらに血流の変化パターンを自動判別するソフトウエアの開発も進んでいるそうである。放射線や磁気を使わないので手軽に利用でき、コストダウンされれば将来的にはクリニックにも導入できる可能性がある。

 今まで精神科疾患では病気を判別できる検査法がなかった。心理検査は被験者が十分に協力してくれなければ意味がない。あくまでも診断の補助である。問診、家族からの情報、会話中の表情や態度を観察した上で診断をつけるので、1回の診察だけでは診断が困難な場合がある。CTやMRIや内視鏡検査などで確定診断がつく身体科とは大きく異なる。幻覚妄想症状があっても本人が隠そうとする場合は病気の診断をつけにくい場合がある。うつ病を装う人の場合は病気でないと言い切ることがむずかしい場合がある。近い将来このNIRSが普及すれば診断の精度が上がるであろうし、精神鑑定でも威力を発揮しそうである。

 もし、神経症の人がこの装置で検査を受けたらどうなるだろうか。うつ状態が強い時には「うつ病」、重症の強迫神経症では時には「統合失調症」と診断されるかもしれないが、神経症の多くは「健常」ということになるだろう。「あなたは異常がないので治療の必要はありません」では救いがない。そこで、症状形成のメカニズムを説明でき、症状と格闘することをやめて健康的な生活を取り戻していく、森田療法の考え方の出番となるのではないかと思う。

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