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2009年11月27日 (金)

神経質礼賛 489.こころの窓

 秋も深まり紅葉の季節となった。年に1回くらいは京都を散策してニシンそばを食べたいなあ、と思うばかりで、ここ数年すっかり足が遠のいている。朝のニュースでは紅葉の美しい京都・源光庵からの中継映像が流れていた。この庭園は本堂に座して窓越しに見るようになっている。丸窓と角窓があって、それぞれあたかも額縁に収まった名画のようでもある。丸窓は「悟りの窓」、角窓は「迷いの窓」と呼ばれている。丸は広い宇宙をあらわすのだそうです、とアナウンサーが言う。窓越しに同じ景色を見るのでも、窓の形が異なるとずいぶん違った印象に見えるものである。ましてや窓が大きいか小さいかで全く別の景色にもなるだろう。

 神経質な性格に悩む人の場合、木を見て森を見ず、というようなところがある。たとえて言えば、小さい窓を通して景色を眺めているようなものである。まだ紅葉していない部分だけを見たのではつまらないし、紅葉したごく一部分だけを見ても面白味が少ない。全体を見るためには窓を大きくする必要がある。こころの窓が小さいと「症状」などの悪いところばかりを拡大して見てしまうわけである。

 こころの窓を大きく広げるにはどうしたらいいだろうか。ただ座って待っているだけでは窓は広がらない。不安を抱えたまま外に向かって行動していくことである。行動していろいろな方面に神経質を発揮していけば、森田正馬先生の言葉「四方八方に気を配るとき 即ち心静穏なり」(217)の状態となって不安はあってもないも同然となる。その時には、こころの窓も大きく開いて、全体を見渡せるようになっている。そして「症状」も忘れているのだ。

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コメント

先生こんにちは!精神的な疲れがピークに達しましたが、昨日は感謝祭でした。アメリカ人のご家庭に招待されて、七面鳥やロブスター、アップルパイなどを食べて元気が出ました。普段の生活では、家庭の温かい雰囲気などとは無縁なので楽しかったです。

神経質な人は自分に厳しいですよね。私もそうです。先日は二人の教授から、「自分でもよくわかっている弱点」を改めて指摘されて、かなり気分が下がりました。ほとんどの時間を仕事と勉強にあててもまだ足りない!ということは、先生方もよくご存じなんですけどね・・・。

「でも今までの蓄積があるから大丈夫」とも言われました。そこはやはり神経質で良かった点かもしれません。課題は多いですが、過去の実績を否定することなく、良い点を伸ばしていきたいものです。

 コメントいただきありがとうございます。凹んだ時には食べるのが一番でしょうか。おいしい料理やアップルパイもさることながら、温かい家庭の雰囲気には癒されますね。

 研究者の中には調子がよくハッタリやズルで生きているような商売人タイプの人も時にいますが、いつかはつまづくことになるでしょう。その点、神経質は地道にコツコツです。自分に厳しいのは苦行僧にも似ています。アピールは弱くても、少々仕事が遅くても、長い目で見て価値のある仕事ができるのではないでしょうか。「ウサギとカメ」のカメさんのように少しずつ前進しつつも、多少はアメリカ人のハッタリ力(?)や遊び力(?)も取り入れていかれたらよろしいのではないでしょうか。

励ましのお言葉、ありがとうございます!先生のご専門の医学の分野でも、いろいろな種類の人がいると思います。私は地味で堅実なお医者さんを信頼します。

おっしゃるとおりで研究者にも様々なタイプがいます。将来的には「地味・神経質タイプ・職人気質」な研究者が威力を発揮するかもしれません。国際情勢をみても経済状況は悪いですし、特に日本は人口が減少していきますから。今は皆「本当に良いもの」を求めているのではないでしょうか。それだけ研究者に対する一般の人の目も厳しくなると思います。当然ですよね。

あまり派手な宣伝をしても、肝心の大学や研究所の数がどんどん減っていくので、ハッタリで業績を上げている人にはそうとう苦しい状況になると思います。景気が良くて若者人口の多かったバブル期に戻ることはもうないでしょう。

 このところ日本国内では「事業仕分け」が話題になっています。今まで無駄なハコモノを作りまくったり、天下りのための組織を作ってもチェックが入らなかったのが、この事業仕分けでバッサリ斬られるようになったのは画期的ではある反面、すぐに成果が出ないような科学技術などの研究費が切られてしまうのは困ったものです。ましてや人文系は本当に大変だと思います。理系・文系を問わず、日本の将来のために研究費を確保してあげてほしいところです。

 少子化と景気の冷え込みで大学も経営危機に陥り、淘汰の時代が近いような気もします。研究者のポストが少なくなって厳しい状況だとは思いますが、神経質パワーで乗り切れるといいですね。御健闘をお祈りします。

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