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2009年11月11日 (水)

神経質礼賛 484.生きていくということは恥ずかしいことです

 117日の毎日新聞夕刊に俳優の竹中直人さんの居酒屋での写真が大きく出ていた。竹中さんが照れ性であることは、以前も書いた(105話)。子供の頃から極度の恥ずかしがり屋だったそうである。高校生になっても女の子と口をきいたことがなく、一緒にいると緊張して下痢になったという。そんな竹中さんの転機となったのが物まねだった。自分じゃないと思うとしゃべることができて自由で楽しいと感じ、やがてお笑い番組でデビューし、俳優として、さらには映画監督として才能を発揮していくことになる。47歳の時にやっと酒の楽しさを覚え、車の免許を取ってドライブして、自分を開放する時間を作っている。「臆病なんです。有名になって周りが優しくなると、どっかに落とし穴が待っているぞ、と思ってしまう」と自信のない神経質ぶりを語る。インタヴューの最後で「若い頃は大人になったらいろんなことにもっと強くなっていると思っていた。何も変わってないね」と述べた言葉には思わず共感してしまう。

 俳優やお笑い芸人として活躍している人の中には意外に神経質で対人緊張の強い人もいる。けれども、竹中さんのように役そのものになり切ってしまえば、自分に向いていた注意が外に向かうようになり、神経質の良さが存分に発揮できるのである。

対人緊張に悩む人にはイメージトレーニングのように自己暗示をかける方法もある。しかし、かえって「症状」へのこだわりを強めてしまう場合もある。不安を軽くする薬も一時しのぎである。そもそも性格の根本が変わるわけではない。小心者で大いに結構である。図々しい人のように他人に迷惑をかけることはない。ムリに強がろうとせず、弱い自分を素直に認め、弱くなりきる、こんなもので仕方ない、恥ずかしいまま生きていく、という森田療法的な対処法が優れているように思う。

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