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2010年3月26日 (金)

神経質礼賛 529.サインバルタ

 来月にも新しい抗うつ薬サインバルタ(一般名:デュロキセチン)が日本イーライリリーおよびシオノギ製薬から発売されることとなった。脳内セロトニンだけでなくノルアドレナリンも増加させるSNRIとしては国内ではトレドミン(一般名:ミルナシプラン)に次いで2番目の薬剤となる。脳内セロトニンだけを選択的に増加させるパキシル(一般名:パロキセチン)やデプロメール・ルボックス(一般名:フルボキサミン)やジェイゾロフト(一般名:セルトラリン)といったSSRIではうつ病・うつ状態の意欲改善作用が十分ではなかった。最初のSNRIであるトレドミンが発売された時には意欲改善作用に期待が集まったのだが、効果は今一歩といった印象だった。サインバルタはセロトニン・ノルアドレナリンともにトレドミンに比べて強力な再取り込み阻害作用があるので、より強力な効果が期待されている。メーカー側はうつ病の多彩な症状(食欲不振・肩こり・痛みといった身体症状も含む)に対する効果を謳っている。この薬は朝食後1日1回服用である。初期用量20mg、1週間以上たってから40mgに増量して臨床効果が期待できる用量となる。副作用の点ではSSRIと同様、悪心(おしん:気持ちが悪く、吐きそうな感じ)が多く、パキシルとの比較試験では、サインバルタでは26.3%の人に悪心がみられ、パキシルの22.6%を上回っている。一方、便秘はサインバルタでは9.1%とパキシルの15.9%を下回っている。胃腸障害全体ではどちらも同じ46.3%という数字である。

 昨年発売された抗うつ薬リフレックス(457話)は中途覚醒型や早朝覚醒型の強い不眠だとか、焦燥感には確かに実際に処方してみてSSRI以上の効果が感じられた。しかし、日中の眠気が強いという欠点もあって、誰にも向いている薬というわけでもない。新たにサインバルタが治療薬の選択肢に入り、ますます神経質に使い分ける必要が出てくるだろう。

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