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2010年4月 2日 (金)

神経質礼賛 531.餃子事件の結末

殺虫剤メタミドホスが混入した中国製冷凍餃子による健康被害の問題は273274話で書いたが、2年以上も経ってから唐突に中国当局が容疑者を逮捕したという報道が流れた。それも事前に日本の警察に連絡はなかったという。メタミドホスの鑑定から中国の生産段階で混入した可能性が高かったにもかかわらず、当初中国側は中国国内での混入を強く否定し「日本の謀略」とまで言って中国国内の反日感情が高まり険悪な空気になった。反日感情を煽る情報操作で国内の矛盾や国民の不満をごまかしている国家の常套手段である。こういう国を相手にする時には発言を慎重にする神経質さが要求されそうだ。そして一貫して主張すべきことは主張し続けることが大切だろう。それにしてもなぜ今頃になって容疑者逮捕の発表が出たのか。上海万博を間近に控え、日本の首相を中国に招く計画もあり、この問題を一応解決しておく必要からではないかという見方が強い。

中国側の発表によれば容疑者は農村部出身で食品会社の元臨時工36歳。正社員になれず待遇への不満から犯行に及んだという。日本でも正社員とパート社員・派遣社員との格差は大きな問題になっていて、元派遣社員による無差別殺人事件は記憶に新しいが、中国での格差は日本とは比較にならないほど大きい。3月30日付読売新聞によれば、最近は似たような事件が次々と起きているという。再就職に失敗した中年男が小学校で児童9人を刺殺。給与の未払いに怒った男が路上で爆薬を燃やして通行人3人が負傷。待遇に不満を持ったバス運転手が大型バスを暴走させて4人が死亡。政府関係者にコネのある者は出世して高給を手にできるが、農村出身者の多くは身分が不安定で、いくらがんばっても薄給で酷使される、という超格差社会に対する不満が噴出し始めている。

格差社会の問題はともかくとして、食の安全は人命にかかわることだけに大いに神経質であることが必要だ。鈍感力ではいけない。事件が表面化する以前から異臭などのクレームがあったのに販売していた生協では対応を怠り、調査・回収するのが遅れて傷口を広げることになった。この事件で輸入販売したメーカーも大きな損害を被った。安易に目先のコストを下げることばかりに力を入れると結局は高くつくのである。

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