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2010年10月 8日 (金)

神経質礼賛 593.宇宙流茶道

 先月から「東海道工作展」という展示があって、もう終わりになってしまうので見に行ってきた。かつてNHKの「ようこそ先輩」という番組で漫画家しりあがり寿さん(334話参照)が出演した元小学校の校舎が会場だった。その小学校は少子化のため他の学校に合併され、現在は「クリエーター支援センター」となって若いクリエーターたちのオフィスとして安く貸し出されている。今回はしりあがり寿さんを含む9名のクリエーターの展示である。成人の参加希望者を募り、クリエーターたちと一緒に紙で作った「スンプ城」と城下町が教室一部屋一杯に展示されていた。城の「しゃちほこ」は特産物の桜エビとワサビになっていた。童心に帰ってこのような工作をしたらどんなに楽しいだろうな、と思う。そして各人の風変わりなオリジナル茶道の展示があった。しりあがり寿さんの展示は宇宙船の中に浮かぶ飛行士が茶道をたしなんでいる有様で、パネルには次のように書かれていた。

宇宙流茶道心得

一つ 宇宙流茶道は無重力の茶道と心得よ。

二つ 重力とはすなはち、全てのしがらみ、煩悩、諸事情であり、茶をもってそれら重力から解き放たれることこそ、宇宙流の目指すところである。

三つ したがって宇宙流茶道に上下無し、左右無し、前後無し、貴賎無し、男女無しのもうなんだかなんにも無し。

四つ 無重力は己の想像力で生み出すものなり、重力を感じるのは己が未熟な所以と肝に銘ぜよ。

五つ 作法

 ①己が無重力であることを信ぜよ。

 ②呈された茶が無重力にあることを信ぜよ。

 ③しかして無重力を飲み干すべし。

家元 しりあがり寿

 こんな自由な発想で物事を考えられたらいいだろうなあ、とつくづく思う。私のような神経質人間はいろいろなしがらみにとらわれ、しかもそれを強く意識する。しりあがり流に言えば、重力を感じすぎるということになるだろう。グチをこぼしていると重力はますます強くなり押しつぶされそうになる。これが森田正馬先生の教えに沿って、四方八方に注意を向けて行動していけば重力は意識しない状態になるだろう。頭の固い私が宇宙流茶道に入門したら、すぐに破門されてしまうかもしれない。しかしながら「花は紅、柳は緑」であって、神経質な性格は変えようもないし、変える必要もない。しがらみという風を受けながら仕方なしに柳の枝のように流して生きていくほかない。

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コメント

お返事ありがとうございました!続けてのコメントですみません。最新号の「婦人公論」に、作家・夏樹静子氏の記事が出ていて、森田療法についての記述があります。

夏樹氏が3年に渡って苦しんだ腰の激痛をいかに治療したかという記事です。どの診療科を訪ねても原因は不明のまま、鎮痛剤・硬膜外ブロックも全く効かない痛みを治したのは意外にも・・・という記事です。今度、コピーをお持ちしますね。

コメントいただきありがとうございます。

婦人公論の記事は知りませんでしたので、面白そうですね。また、教えてください。

以前出た本「腰痛放浪記 椅子がこわい」のレビューを読むと、心療内科で絶食療法を受けて改善し、ヒステリーの疾病逃避による症状だったと書いてあったようです。

森田療法も最近は、札幌医大のグループが神経ブロックで治らない厄介な慢性疼痛に応用してよい結果が出ているとか、歯科領域でも疼痛や違和感に応用したというような報告があります。

肝心な本家(神経症治療)がしっかりしないといけませんね(笑)。

お返事ありがとうございました!夏樹先生の著作、私も読んでみようと思います。ふと思い出したのは、生命科学者の柳澤佳子先生が克服した難病のことです。何か類似点があったように思うので、こちらもまた調べてみます。

森田療法は様々な痛みの治療に応用されているんですか。「病は気から」というのは、医学が発達していなかった昔の人達が考えた言葉だと思っていました。心のありようが、身体にも大きく影響するんですね。

そうですね。「病は気から」が該当するケースも少なくないと思います。自律神経系のバランス、内分泌系、免疫系などに精神状態は影響を及ぼします。薬草の知識もなかった時代の加持祈祷は全くナンセンス、というわけでもないのでしょう。病気の種類にもよりますが、僧侶の読経の声や護摩をたく匂いで安心が得られて、「これでよくなる」という希望が沸いてくると自然治癒力が増強されるという面もあったのでしょう。体を器官別にしか考えず、病気は特定の器官の(ハードウエアの)異常だとばかり考えていると、盲点に入ってしまう場合があります。

そうそう、森田正馬先生の時代は、まだ神経症が神経衰弱と呼ばれ、恐ろしい「難病」だと思われていました。

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