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2010年11月 8日 (月)

神経質礼賛 604.言葉は心の使い

 駅前の再開発高層ビルに市立美術館が入った。とはいっても独自の所蔵品があるわけでもないので、今回はポーラ美術館から借りてきた絵画を並べた開館記念展「印象派とエコール・ド・パリ」と題する展示である。入口に展示されていたのはルノワールの「アネモネ」で明るい色彩が美しい。つい、何度も戻って見直してしまう。セザンヌやモネやスーラをはじめとする印象派の作品の数々、そしてモディリアーニ、シャガールやレオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品も展示されていた。見ごたえがあって、なかなか良かった。見終わって、まだ11時半前だったので、同じビルの最上階のレストランに行ってみた。受付の女性に聞くと、「今日は予約で一杯です」と事務的な答え。横に立っていた高いコック帽をかぶった料理人は挨拶なしだ。下りのエレベーターで「何て高姿勢なの!」と妻が怒りの炎を吹き出す。危ない危ない。とばっちりを食ったらかなわない。同じエレベーターに後から乗った女性二人連れも同じ目にあったらしく「たかがランチなのにね。何様のつもりよ!」と怒りをあらわにする。市内で一番高いビルにできたレストランではあるが、接客態度もお高いのはいただけない。「今回はダメだったけれど予約を入れてぜひまた来たいなあ」と思わせるようでなくては。

 「言葉は心の使い」ということわざがある。言葉は心の中で考えたことを相手に伝える手段だという意味であり、心で思ったことは知らず知らずに言葉に表れるものだという意味でもある。森田正馬先生の言われた「純な心」があって「物そのものになる」ができれば、自然とそれが言葉や態度になって表れてくるはずである。そうなれば、同じ断るにしても、「今日は満席で本当に申し訳ありません。またのお越しをお待ちしています」という言葉が自然に出るだろうし、エレベーター前やエレベーター内に今日のランチは予約で満席となっている旨を掲示する神経質があってもよいのではないだろうか。森田先生の言う「人が便利なように」というのは商売の基本である。きっと料理には絶対の自信を持っているのだろう。ウチの店に予約もせずに気軽に来るような奴は客ではないという気概を持っているのだろう。しかし商売と言うものはいつまでも順風が続くとは限らない。見晴らしの良い高層ビルにライバル店ができればそこに客を奪われるだろうし、上から目線の接客態度ではリピーターは減っていくだろう。店に限らず神経質が足りない組織は長続きしない。

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コメント

プロがプロでない時代ということでしょうか。
人に対して普通の礼さえ欠く人間はサービス業に限らず、何をやっても一流にはなれないと思います。
それにしても、この世には人の気分を損ねることに特化したようなけったいな人が多いです。
感情の法則で、流れ去っていただくのが一番ですね。

たらふく様

コメントいただきありがとうございます。お説の通りで「礼」を欠いたらいけません。そして神経質が足りないと淘汰されていくことになるでしょう。

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