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2011年1月 3日 (月)

神経質礼賛 622.座右の銘

 書店をのぞいたら入口近くに宝島文庫の『人生の指針が見つかる「座右の銘」1300』(本体457円+税)という文庫本が大量に平積にされていた。安さにつられて、つい買ってしまった。しかし、7種類に分類してあるとはいえ、名言だけを並べられても読みにくいものである。格言ならばともかく、小説から抜き出したものだと前後がわからないので「名言」と言えるのかなあと疑問符が付くものもある。一度きりの人生に名言なし、理屈抜きの恋愛に金言なし、が本当ではないかと秘かに思ったりもする。全部読み通すのに5、6時間かかった。読みながら、気になった箇所には付箋紙を貼っておいた。

私が一番すばらしいと思ったのは渡辺和子さんの『この世に「雑用」という用はありません。私たちが用を雑にした時に、雑用が生まれます』という言葉である。渡辺さんのお名前だけは新聞日曜版に時々出る御著書とか講演CDの広告を見て知っていたが、顔写真を見てカトリックの人かなあ、という程度しか存じ上げなかった。

日常生活で生じるささいな仕事はつまらないものとして雑用の一言で表現しがちだが、どれもが必要な仕事でおろそかにできるものはない。特に神経質人間は仕事の価値と手間を値踏みして「嫌だなあ」「面倒だなあ」と避けがちである。そして、森田正馬先生の言われた「お使い根性」でお茶を濁す、つまり用を雑にしてしまうわけである。トイレ掃除はその典型だが、最初は嫌々でも仕方なしに手を出していけば、やりがいを感じ、雑用だと思っていたことにも創意工夫をこらし、ますます神経質が生かせるようになっていくものである。

もう一つ、将棋の大山康晴15世名人の『道具を大切にするものは将棋も上達する』という言葉もすばらしいと思う。これは将棋だけでなくすべてのことに当てはまりそうである。  

物を大切に使い、その物の価値を最大限に発揮させる「物の性(しょう)を尽くす」ということを森田正馬先生は自ら模範を示して患者さんを指導しておられた。それは自分のベストを尽くす「己の性を尽くす」さらには「人の性を尽くす」にもつながっていくのである。そうなれば神経質は「お荷物」ではなく貴重な財産になっている。

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コメント

先生、あけましておめでとうございます。

・「物の性(しょう)を尽くす」
・「己の性を尽くす」
・「人の性を尽くす」

は、私の「座右の銘」として、近年は
どっかと中心に据えられるようになりました。

つまるところ、この言葉さえあれば、
順境であれ逆境であれ、
どのような状況にあっても、
淡々と、怠けず無理せず
生きていけるような気がしております。

先生のブログからは多くを学びましたが、
この金言は最大のものとして
銘記させていただいております。

どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

keizo様

 新年おめでとうございます。
 掲示板「日々の賀状」は相変わら
ず快調ですね。

 森田正馬先生の色紙では
『 己の性を尽し
  人の性を尽し
  物の性をつくす 』(原文のまま)
 という順番で書かれていますが、
人の性を尽すというのが一番難しい
ことだろうと思います。自意識過剰
に陥りやすい神経質人間としては、
まず「物」に目を向け、その次に「
己」そして「人」に自我の拡張をし
ていくのが順番ではないでしょうか。
 keizo様がおっしゃるように、こ
の言葉はいかに生きていくかを示し
た究極の言葉だと思います。病気で
あろうとなかろうと、障害があろう
となかろうと、生を全うしていく上
で指針となることと思います。

 いつもいろいろと御教示いただき
ありがとうございます。
 本年もよろしくお願いいたします。

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