フォト
無料ブログはココログ

« 神経質礼賛 626.夏目漱石の性格 | トップページ | 神経質礼賛 628.不潔恐怖 »

2011年1月21日 (金)

神経質礼賛 627.システム障害

 今週の月曜日、JR東日本の新幹線運転管理システムの障害で東北・秋田・山形新幹線が全線ストップし、大勢の乗客が足止めされるということがあった。すぐには原因がわからなかったが、その後の調査で、雪によるダイヤ変更データが大量に入力されて、1分あたり600件という設定上限をオーバーしていたことが判明し、それがシステム障害の原因だったとのことである。システムには処理能力の限界が近づいていることをオペレータに通知する機能がなかったし、処理能力の上限は知らされていなかった。データ件数の見積もりが甘かったのと、処理能力を超えるデータ量が入った場合の対策が取られていなかったという点では、システムの基本設計ミスということになるだろう。列車の運行・飛行機の運航・発電所の運転・銀行や証券会社での事務処理などは、オンライン処理が当たり前になり、便利な反面、システムの不具合で社会活動が広範囲にストップする危険性をはらんでいる。トラブルが発生した時の影響が大きいだけにシステム開発・保守には十二分な神経質が必要である。

 某大企業の産業医の先生が外来に次々と「患者」さんを紹介してくる。時にはうつ病になっている人もいるが、多くは適応障害や軽いうつ状態であり、医療の対象外と思える人もいる。どなたも能力が高い人たちなのだが、処理能力をはるかにオーバーする仕事を抱え込んでダウン寸前、というわけである。少ない人員で残業を付けずに多くの仕事を処理させる、できない人間は能力不足だから辞めろ、という風潮の会社は増えているのだが、特にこの会社ではその風潮が強いと聞く。これでは社員の士気は上がらないし、一人がダウンすると他の人まで連鎖反応で次々とダウンしかねない。処理能力を超えそうな時には人員を補充して各人が疲弊せずにその能力を発揮できるような体制を作るのが経営陣の務めではなかろうか。経営陣に神経質が足りないと従業員たちは不幸になる。

« 神経質礼賛 626.夏目漱石の性格 | トップページ | 神経質礼賛 628.不潔恐怖 »

コメント

個人の処理能力を完全に超えた仕事量を平気で回してくる上司。いったい何を管理しているのか不明な「管理職」!?
右上がりのときは経営者の資質など不問で業績は上がったのですが、そういう時代を過ぎて、企業もそれぞれに存在意義を問われる時代になると、ピラミッド組織では底辺の末端がまず最初の被害者になりますね。
いま教育テレビで木曜日に「亀田病院」の信介さんを採り上げています。20数年前、医療機器メーカーにおりましたので、副院長時代から革命児として、お名前は存じておりました。
病院にも「経営」は必要です。毎回本当に感動させられる内容で、医療関係の皆様すべてに見て頂きたいです。
ドラッグラグの問題なども、医の原点(というか仕事の原点)に返れば、厚生労働省など、もう少しまともな仕事をしようと思うはずですが・・・。役人のバカさを言い出すと自分まで腐ってしまいますので、この辺で。

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 怒りのツボを刺激してしまったようで申し訳ありません。他社にも信じがたい経営者がいます。「品質管理」担当・・・実態は苦情処理係の社員が土日休日昼夜もなく働き詰めでダウンし、こちらで「うつ病で休養を要す」の診断書を書いたにもかかわらず、上司が「人が足りないんだから困る。とにかく出勤しろ」と携帯電話をかけて強要したためにその人は自殺。幼い子供さんを抱えた奥さんが労災を申し出て認められたのですが、その会社の社長ときたら、「オタクの医者のせいで労災になって、ひどいめにあった」とウチの病院の理事長に文句をいってきた件がありました。誰もが知る有名なメーカーの子会社なのですが。こんな会社の社員は気の毒です。
 ドラッグラグの問題に限らず、保身と場当たり主義のお役人様方には、「人の性(しょう)を尽くす」が完全に欠落しているように思えます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 神経質礼賛 626.夏目漱石の性格 | トップページ | 神経質礼賛 628.不潔恐怖 »

最近のトラックバック

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30