フォト
無料ブログはココログ

« 神経質礼賛 638.少し光がさしてくる | トップページ | 神経質礼賛 640.気分本位 »

2011年2月25日 (金)

神経質礼賛 639.マグネシウムの摂り過ぎは危険

 精神科病院に入院している患者さんは便秘になりやすい。精神科の薬には便秘の副作用のある薬剤が多いことが主な要因であり、さらに運動不足も一因である。便秘の薬を服用している患者さんもよくいる。大腸刺激性下剤のラキソベロン、プルゼニドなどをよく使うのだが、効果が不十分だったり薬の量の調整がうまくいかったりすると看護師さんたちは口を揃えて「カマ(酸化マグネシウム)を処方して下さい」と言ってくる。

 確かにマグネシウムは便を軟らかくしてくれて、大腸刺激性下剤に比べて作用がマイルドである。看護師さんたちの間では安全無害というイメージが定着しているようだが、最近では高マグネシウム血症をきたして死亡する例が報告されている。従来はその危険性があまり認識されていなかった。高マグネシウム血症による症状は、悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠などがあり、重症になると呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止をきたすことがある。一頃流行った「にがりダイエット」でマグネシウムを多量に含んだ「にがり」を飲んで死亡する事例もあった。マグネシウム製剤による死亡事例の報告が次々と出たため、20089月には製造販売会社から「重篤な高マグネシウム血症(死亡例を含む)が報告されています」という注意を喚起する文書が出て、「長期投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意すること」と記載されていたが、現実問題、手軽な下剤として常用されているカマのために、わざわざ定期的に血清マグネシウム濃度を測定することはありえないのではないかと思う。

 腎機能が低下している高齢者では血中濃度が上がりやすいため、特にマグネシウムの摂り過ぎは危険である。栄養機能食品としてのマグネシウムの摂取量上限は1日300mgとされているのに比べると、便秘薬として処方されるマグネシウムの量はずっと多い。酸化マグネシウムMgOは便秘症に対して1日2g処方することになっているので、マグネシウムの摂取量は(MgOの質量比を24:16と計算して)1200mgとなる。やはり神経質人間としてはマグネシウムの処方については慎重になる。なるべく運動や歩行訓練への参加を促したり、胃腸の動きを改善する薬を併用したりして、酸化マグネシウムは処方するとしても通常は1g、最高で1.5gまでに留めている。

« 神経質礼賛 638.少し光がさしてくる | トップページ | 神経質礼賛 640.気分本位 »

コメント


友人からマグネシウムが必要だと言われDHCのカルシウム・マグネシウムを買い飲んでいましたが、以前よりお医者さんから頂いていた便秘薬酸化マグネシュウム330mgを飲んでいました。ダブりで飲んでいた事になります。今回薬剤師さんにその事を話した所ダメだと言われました。確かにマグネシウムは多く取るのはいけないとこの記事にあります。やはり、同時に沢山はいけないのでしょうか?

内容は先程書きました。宜しくお願い致します。

上記に書きました。宜しくお願い致します。

小山 様

 コメント拝見いたしました。

 「酸化マグネシウム330mg」とお書きになっておられるので、錠剤タイプのものかと思います。一日服用量は通常最高2gまでですので330mg錠ならば1日6錠までに留めた方がよいと思います。サプリメントはどの程度の含有量かわかりませんが、説明書をお読みいただき、両方を加えて2gを超えないようにされた方が無難かと思います。同じ成分の処方薬とサプリメントを併用すると間違いが起こる可能性がありますので、できれば一方にされた方がよいでしょう。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 神経質礼賛 638.少し光がさしてくる | トップページ | 神経質礼賛 640.気分本位 »

最近のトラックバック

2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30