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2011年6月 5日 (日)

神経質礼賛 672.大阪・京都日帰りの旅

 一昨日の公休日は何年ぶりかで京都に出かけた。普段出勤するのと同じ時刻に家を出て下り新幹線に乗る。せっかく京都まで行くのだからと欲張って大阪まで足を伸ばしてメンタルヘルス岡本記念財団図書室に立ち寄り、古閑義之先生の著書を探す。メンタルヘルス岡本記念財団は20119月に事務所を移転してアクセスがとても便利になっている。JR大阪駅や阪神・阪急梅田駅から歩いてすぐ、曽根崎のお初天神に隣接する梅田パシフィックビル7Fに入っている。森田正馬全集をはじめ森田療法関連書籍やビデオはもちろん一般的なメンタルヘルス関連書籍も所蔵していて、無料で利用できる。平日の午前10時から午後5時まで開館しているので、関西在住の方や仕事や旅行で大阪に行かれた方はぜひ一度寄られてはいかがだろうか。

 大阪で腹ごしらえした後、阪急電車で京都の嵐山に向かう。一度行ってみたいお寺があった。江戸時代の豪商・角倉了以(すみのくらりょうい)が建立した大悲閣千光寺という観光客があまり行かない寺だ。渡月橋のたもとから大堰川の南岸を1kmほど上流に向かって緑のトンネルのようなところを歩く。ちょっと蒸し暑いけれど沢から吹き降ろしてくる涼風が心地よい。車は通行止めの狭いアスファルト舗装の道で、歩いている人も少ない。途中の川原で尺八を吹いている人がいた。寺の入口から山を登っていくと梵鐘があって「一人3打 自由」と書いてあるので打ち鳴らす。本堂まで登ると軍手をした6人の男子中学生たちがおしゃべりしながら住職さんのお手伝いをしている。学校の課外授業なのだろう。住職さんから「お仕事ですかー?」と声を掛けられる。黒い上着に黒靴という姿では確かに観光客らしくないなあ、と苦笑する。本堂からの眺めは壮観だ。親切にも双眼鏡が置いてある。紅葉の季節ならば最高だろう。また来てみたい。

 まだ時間があるので渡月橋を天竜寺側に渡り、嵯峨野を散策する。先ほどの静寂さとは打って変わり賑やかである。観光人力車が走り、洒落た食事処や喫茶店や土産物店があちこちにある。足も疲れてきたが欲張り根性のため、休まずに先へ先へと歩いてしまう。化野念仏寺を越えると鳥居本の美しい町並みに出会う。苔むした屋根の建物が並ぶ。よくCM写真や映画のシーンで使われる赤い鳥居のところまで来た。と思ったら一台のミニバンが走ってきて鳥居の真下に駐車してしまった。せっかく絵になる光景が台無しである。古語の「あさまし」がピッタリだ。こういう神経質が足りない行為はいけない。

ここで引き返し、化野念仏寺に入る。本堂に面白い標語が張ってあった。

こどもしかるな

   来た道だ

年寄り笑うな

   行く道だ

 なるほどその通りである。「行く道」を半ばまで進んでしまったわが身を振り返る。

 帰りはもと来た道から別れ、JR嵯峨嵐山駅へと向かう。電車に乗り、京都駅ですぐに新幹線に乗り換え、普段仕事を終えて帰る時刻に帰宅する。神経質らしくムダがないが、もうちょっと遊びがあってもいいかも知れないなあと反省する。

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コメント

お忙しい先生は、旅も日帰りなのですね。でも効率よく楽しまれた様子がよくわかりました。忙しいからこそ、時間を楽しめるのですね。「こどもしかるな、来た道」とても胸に響きます。
我が家の姫は天真爛漫、マイペース。5歳なので色々と気が散りながら、だらだら行動するものだと思いますが、つい「早くして、時間ないよぉ!」とまくし立ててしまいます。
働くママの断トツ一位の叱り言葉です(笑)

幼い頃を思い返しながら、大切なところで叱りたいと思います。

 先生も大変な京都通ですね。しかも地元の人もあんまり知らない雅な人の訪れないお寺です。このお寺のご住職が石田梅岩先生の心学を取り入れて寺子屋をおこなっておられるようです。この心学と森田先生の教えに類似性が高いことを知りこの頃はこうした勉強会によく参加させていただいています。生涯学習は森田先生の専売特許だと思っていた私は300年も前の石田梅岩先生が先駆者だと知り判然としました。そして、梅岩聖人が胃腸神経症で苦しまれたことを知り、岡本会長さんと同じ苦しみを持たれていることも共感を深めました。

 先生!、来られる前に一言おっしゃっていただけましたら……と残念に思いました。折角の機会でしたのに……。苦笑 今度はいろいろご案内して差し上げますね。

 日曜日には知人らと愛車のロード自転車で淀川を北上し約120キロを走り良い汗を流しました。淀川は嵐山を流れる桂川、琵琶湖から流れる宇治川、三重から流れる木津川へと分れます。昨日は木津川をヒタ走りました。

 嵐山へも良く走ります。嵐山から体に鞭打って保津峡を登り明智越という渓谷を駆け下りて亀岡に抜けます。亀岡からは石田梅岩先生が京都に足を運ばれた古道が残っており、折々に先生の偉大な教えの碑文が立てられています。先日も仲間と共にハイキングしてきました。

 さて、下の箇条書きは大悲閣千光寺のご住職が示されたものです。流石は石門心学の師ですね。ここの教えは有言実行です。口だけの学者を「文字芸者」と言い、固く戒めています。

 先生、どうぞお元気で!


「心 こころ」

 心に、物なき時は、心ひろく体やすらかなり。
 心に、うぬぼれなき時は、愛敬うしなはず。
 心に、欲なき時は、義理をおこなふ。
 心に、私なき時は、疑ふことなし。
 心に、驕りなき時は、人を敬ふ。
 心に、誤りなき時は、人を畏れず。
 心に、邪見なき時は、人を育つる。
 心に、貪りなき時は、人にへつらふことなし。
 心に、怒りなき時は、言葉やわらかなり。
 心に、堪忍ある時は、事を調(ととの)ふ。
 心に、曇りなき時は、心静かなり。
 心に、勇ある時は、悔やむことなし。
 心に、孝行ある時は、忠節あつし。
 心に、自慢なき時は、人の善を知る。
 心に、迷いなき時は、人をとがめず。

              京都・嵐山の大悲閣千光寺

アッシュ様

 コメントいただきありがとうございます。

 うまく叱るのはなかなか難しいですね。我が家でも同様でした。叱りたいのをこらえてワンテンポ待ってみることも大切だろうと思います。やろうとしていたところで「まだなのー!」「早くしなさい!」だと子供もふくれますものね。

 おっしゃるように、自分が子供の頃はどうだったか、と考えれば、親から見て、グズでノロマな子供だったと思います(笑)。
 

万代博志様

 アポなしの飛込みで失礼いたしました。会長様、理事長様、事務長様に御挨拶いただき恐縮でした。いつになるかわかりませんが、またオジャマさせて下さい。お初天神の境内は見ていきましたよ。

 そうですか、大悲閣千光寺のご住職は心学の師でしたか。いただいたパンフレットに万代さんが紹介された「心 こころ」が書かれていました。
 渡月橋からあちこちに手作りの案内看板(日本語&英語)があって迷わずに行けるようになっていましたし、本堂には双眼鏡が置いてあるあたりは、神経質が行き届いた住職さんです。お寺のホームページも手作り風で好感が持てます。私は神経質のオーラに引きつけられたのかもしれません(笑)。

 万代様もどうぞお元気で。

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