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2011年12月 5日 (月)

神経質礼賛 732.講演「不安とうつの森田療法」

 一昨日は大阪産業創造館で「不安とうつの森田療法~神経質を生かす~」というテーマで講演させていただいた。メンタルヘルス岡本記念財団主催のセミナーで講師をさせていただくのは6年ぶりである。

 心配性なので早めに出発し開始時刻1時間半前には会場のビルに着いた。初めての場所であり、どこで食事をしようかと思って周囲を見ると、「かつ丼」の旗が並んでいる。その旗をたどって産業創造館裏側の道路を隔てたビルに入っていく。かつとカレーの専門店で客入りも良く店主の威勢のいい声が響く。日替わりの「卵とじかつ丼セット」550円を注文する。普段食べるかつ丼と異なり、かつの下にはゴボウの薄切りを煮たものが敷かれていた。なかなかおいしい。ちょっと御飯の量が少なめで女性向きであり、常連さんたちは大盛りを注文している。サラダ・味噌汁をセットにしたけれど、そばのセットもあった。

 講演では、あれも話そうこれも話そう、と思っていたことが全部は話しきれないまま、私にしては珍しく1時間半の持ち時間を大幅にオーバーしてしまった。欲張りすぎたと反省する。参加者の方々に配布された資料の中に質問用紙が入っていて休憩時間に回収され、その質問に答えるのだが、全部で15枚あった。人前での緊張を主訴にする方、健康診断になると緊張して血圧が上がって困っている方、強迫症状で苦しんでいる方、うつで治療を受けている方など多岐にわたった。質問の中に、人前で話す時の緊張は森田療法でなくなるのでしょうか、というものがあった。神経質な人は、完璧を求め、失敗を極度に恐れる。緊張しないようになりたい、大胆になりたいと誰しも思うものだ。しかし、緊張しないようにしよう、というのは森田先生の言われる「不可能の努力」であり、それが強迫観念のもとになる。そもそも人前で緊張しないようにすることはムリであり、俳優さんだって緊張しているし緊張が足りない時はかえって失敗するという話もある。経験を積めば、話し方が上達するわけだが、100点満点は取れないし、緊張もなくならない。緊張しても、自分の言いたいことを伝えることができれば十分なのである。いくら森田療法を習得した人でも緊張はなくならないのだ。

 帰りに新大阪駅売店でおみやげを探す。訴訟騒ぎが最近ニュースで話題になり、一時撤去されたという「面白い恋人」という菓子が売られていたので一つ買ってみた。みたらし味のゴーフレットというのはユニークであるが、パッケージが有名な「白い恋人」そっくりなのはいただけない。中央の雪山の代わりに白い大阪城が描かれているが、デザインがまるで同じなので、「白い恋人」側から訴えられるのも当然だ。漫才コンビの絵でも描いて「白い恋人とちゃうでー」「どうせパクリやろ」とでもセリフを入れておいたら大目に見てもらえたかも知れない。

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コメント

12月3日先生のセミナーを聴講させて頂いた者です。最近悩み事が多く精神的に参っており、初めて、この種のセミナーに参加しました。どのような方法で自分の精神的弱さを克服するか日々悩んでいる私には先生の講演が大変参考になりました。丁寧で、我々一般人にも十分理解出来る親切な講演と感じ、ご指導に感謝致します。
 その際に、お聞きしたこのブログを読ませて頂き感銘を受けました。このような活動を続けることは、精神的に悩める者にとって大きな助けになると確信致します。
 個人的なことで申し訳ありませんが、先生の診察を受け、克服する方法を相談させて頂く機会賜りたく願っています。自分のメールアドレスにご回答頂ける事を切望します。

オトマコ様

 12月3日のセミナーは長時間お聴き頂き、お疲れ様でした。コメントいただきありがとうございます。

 私の勤務先病院のホームページを御覧いただければ(検索サイトですぐに見つかります)、診療案内のページに受付時間および曜日別担当医が書いてあります。(いまどき珍しく)予約制ではありませんので、現在通院中の医療機関がある場合は紹介状をお持ちいただければ受診できます。午前でも午後でも受付時間内の早い時刻に来ていただけると助かります。

 ただ、遠方からの受診は、コストパフォーマンスの点で正直言ってあまりお勧めできません。「生活の発見会」のホームページの中に協力医の一覧がありますので、お近くで外来森田療法を施行しておられる先生を受診されてみてはいかがでしょうか。

 精神的弱さは誰もが持っています。特に神経質人間は強がろうとするのですが、森田正馬先生は「弱くなりきる」ということを教えておられます。今の自分でよいのだ、弱いままに小さなことでよいから一つずつ積み重ねて行動していけばよい、ということで過ごしていかれると結果として気分も変わってくるであろうと思います。

 メール相談には限界がありますし、適切なアドバイスができない恐れがありますので申し訳ありませんがご容赦下さい。他の方に見られても構わないことでしたら、コメントとして書き込んでいただけましたら可能な限り1-2日以内にお返事を書き込みますので、御遠慮なくどうぞ。

早々のご対応有難う御座います。
愛知県在住のため決して近くはありませんが、一度診察がてらご相談出来ればと思っています。今まで一度もこの関係の医療機関にはお世話になったことはありません。講演を通じて少しながら先生の方針は理解しているつもりです、また年齢も近いためご相談しやすいと感じています。今週水曜日午前は先生の外来担当ですね、早々で申し訳御座いませんが、伺いたいと思っています。
よろしくお願い致します。

オトマコ様

 遠方からセミナーに参加されていたのですね。大変お疲れ様でした。
 当院を受診される時には、健康保険証をお持ちいただき、受付でメンタルヘルス岡本財団のセミナーを受講していて私の初診を希望する旨、伝えて下さい。午前の部は2人の医師が交互に新患を担当していますので。
 また、生活の発見会のHPを御覧になりますとわかりますが、愛知県内でも南知多病院が入院・外来森田療法を施行しています。

四分先生の講演を聴くことができた方は幸せですね。動画の公開もいつか可能なのではと期待します。
わたくしが森田療法を知ったのは30年以上も前の日経新聞でした。いまは読売を読んでいますが、最近は森田関連の記事を全く見ていない気がします。
神経質の方々はもちろん、人生について深く考える人にとっても、森田を知ることは大変有意義だと思われますので、最近の森田枯れは残念です。
そのような中、四分先生のブログは、ネット検索ですぐ出逢えますので、まさに駆け込み寺の役目を果たしています。

今回も、ご回答の中で、「弱くなりきり、よわいままに・・」の教えには救われました。

上の相談者の方は、「礼賛」は読まれたのでしょうか。「仮面神経質」(こんな言葉はないでしょうが)で、本当は「意志薄弱」のわたしなどは、「礼賛」を読んで安心し、うぬぼれて、無為徒食の怠惰を満喫し始めますが、真の神経質患者なら、大いなる光明になり、実効あらたかと信じますgoodshine

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 うーん、動画の公開ですか。恐ろしいものがありますねえ(苦笑)。たまに企業の社員向けの講義を依頼されて行ってみると、少人数にもかかわらず、ビデオカメラが目の前にあったりして激しく緊張します(笑)。でも必要とあれば受けて立ちます。

 御自分で「意志薄弱」とおっしゃるあたり、実は真性の神経質であります。意志薄弱者は自分がそうだとは自覚しません。自分はまだまだダメだ、意志薄弱で情けないと思うのが神経質なのです。

 以前はTV番組や新聞記事で時々森田療法を扱っていました。TV局のプロデューサーやディレクターにも森田療法に興味を持っているという人がいて、入院森田療法を短期間体験したい、という要望もあったくらいです。確かにこの頃、森田関連の番組や記事を見かけないですね。もっとアピールしないといけないです。

 

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