神経質礼賛 767.牡丹餅(ぼたもち)
ようやく春らしい陽気になってきた。今日は春分の日。彼岸の中日ということで、墓参りに行ってきた。天候に恵まれたこともあって、お寺は家族連れで賑わい、鮮やかな色の花々が供えられていた。
春のお彼岸にはつきものの牡丹餅。この季節に咲く大きな牡丹(ぼたん)の花に見立ててぼた餅と呼ばれるようになったそうである。一方、秋のお彼岸は餡の小豆粒を萩の花に見立てておはぎと呼ばれるようになったという。古人の想像力いや創造力には感心する。発想が貧困な私は、小豆の色から花はちょっと連想しにくい。それよりも、子供の頃は牡丹餅→お寺→人の死という神経質らしい連想が働いてしまい、黒い大きな塊はグロテスクにも感じて、あんこ物は大好きなのに、牡丹餅は敬遠していた。昨今はスーパーの生菓子コーナーに年中ぼたもちが並んでいて定番スイーツ化している。名称も「ぼたもち」ではなく「おはぎ」に統一されているような気がする。サイズは小さめであり、小豆餡だけでなく、きな粉・ゴマ・ずんだ餡と色とりどりで、たまには買ってみようか、という気を起こさせる。
棚から牡丹餅という言葉がある。何も努力しないで予期しない幸運が舞い込んで来ることを言う。しかし、現実にはそんなにうまい話はない。特に神経質人間はスロースターターであり要領がいいとは言いかねるが、地道にコツコツ努力を積み重ねるのが身上である。とにかく今日一日、精一杯できることをやる。それだけでよい。それを続けていれば、いつしか牡丹餅以上のものが得られている。
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