神経質礼賛 777.ラッキー7
以前、縁起の悪い語呂合わせという記事を書いた(444話)。逆に縁起の良い数字はどうだろうか。日本では古くから8という数字が好まれる。漢数字の八が扇を広げた形を連想させ、「末広がり」ということで縁起がいいとされてきた。語呂合わせでいくと「11」(いい)とか「41」(よい)は好まれる。車のナンバー「1111」は人気が高い。以前勤務したことがある老人病院の電話番号は「2525」(ニコニコ)だった。そういえば「4126」(よい風呂)を電話番号として宣伝していた伊東のホテルがあった(このCMソングの作詞者は作家の野坂昭如さんである)。
一方欧米で7という数字がラッキー7と呼ばれ、好まれるのはどうしてだろうか。ハッキリした理由はわからない。1週間を7日とした古代のユダヤ人は旧約聖書の中で、神は6日間で天地を創造し7日目には休息した、としていた。それがキリスト教にも受け継がれて7が特別な意味を持ち続けているのかもしれない。
野球では7回をラッキー7と言う。高校野球や大学野球ならば校歌を歌って盛り上げる回であるし、プロ野球の某球団の試合ではファンたちが風船を放つ(神経質人間から見ると、後片付けが大変だろうな、と気になる)。それまで相手の投手に完全に押さえ込まれていても、7回位になれば疲れも出てきて打ち込みやすくなる。また、心理的に見ても、投手が勝ちを意識したり完投を意識したりして投げ急いで失投が出やすい頃でもある。試合時間も開始から1時間から1時間半くらいになって、集中力が途切れて守備のエラーも出やすくなる。だから7回には試合が大きく動きやすいので攻撃側にとってはラッキー・イニングになりやすい。とはいえ、野球の歴史はそんなに長いわけではないので、7が縁起がよいとされるのは野球が起源とは考えにくい。
日本で縁起の悪いとされる四や九であろうが縁起が良いとされる八であろうが同じ数字である。キリスト教圏の欧米で縁起が悪い13であろうがラッキー7でも同じ数字であって、そこに意味づけするとおかしなことになる。神経質人間には縁起を気にする人はよくいるけれども、あまりこだわっていると強迫観念になってしまう。ラッキー7もほどほどにした方がよいだろう。
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