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2012年6月13日 (水)

神経質礼賛 795.ヴィオラ

 前回、院内コンサートでヴィオラを弾いたことを書いた。ヴィオラという楽器はオーケストラでは縁の下の力持ち的な役割を担っている。おいしい主旋律が回って来ることはめったにない。音色もヴァイオリンを金に例えるとしたらヴィオラはいぶし銀である。根気強く音を刻んだり、和音の内声部を支えたりするのが仕事である。ことにヨハン・シュトラウスのワルツやポルカではヴィオラの仕事は単純労働的である。ヴァイオリンやチェロには子供が弾く小型の分数楽器が存在するが、ヴィオラにはない。だから少年少女の天才ヴィオラ奏者は存在しないのである。昔は壊れた音楽家がヴィオラを弾くようなことを言われていたこともあったらしい。学生オケではヴァイオリンを希望しても下手だとヴィオラに回って下さいということにもなる(皇太子様が学習院オケでヴィオラを弾いておられる理由は不明である)。しかし、室内楽でもオーケストラでもヴィオラがしっかりしていないと音楽がぐちゃぐちゃになってしまう。目立たないけれども全体のバランスを取る重要な役割を担っているのだ。ヴィオラの音色は柔らかく、聴き手にやさしい。現代の作曲家たちはそんなヴィオラを主役とした曲も作曲するようになってきている。

 以前、楽器と性格について書いたように(10話)、楽器と弾き手の性格には強い相関がある。自己主張が強いヴァイオリンは少々ヒステリー性を帯びた神経質といったところに対して、周囲に気配りしながら粘り強く待つことのできるヴィオラは完成された神経質、といったところなのかもしれない。学生オケの時に、「ヴィオラ弾きの女性(男性)と結婚するとシアワセになれる」という話を聞いたことがあるが、確かにそうだろうなあ、と思ったりもする。

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