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2012年12月28日 (金)

神経質礼賛 859.まさかのICU(集中治療室)入院

 いつも月曜日と金曜日には新しい記事を追加しているので、今月17日(月)の追加がなくてオヤ?と思われた方もいらっしゃるかもしれない。コメントへのお返事も大幅に遅れてしまった。実は14日、頭にケガをして総合病院に救急搬送された。意識はハッキリしていて手足の麻痺やシビレはなかったのだが急性硬膜外血腫をきたしていて、3回撮ったCTではだんだん血腫が大きくなってきて、緊急手術が必要かもしれないということでICUに入院となってしまったのだった。翌日早朝のCTでは血腫の増大が止まり、手術しないで保存的治療ということになったが、血圧を厳重にコントロールするための降圧剤点滴と止血剤点滴は続けられた。胸には心電図の電極、指先にはパルスオキシメーターの電極が取り付けられたままで、絶対安静である。15日の仕事の予定は外来担当ではなかったけれども、妻に頼んで勤務先に電話連絡してもらった。まずは7時に職員送迎車の運転手さんにしばらく休むから乗らないという連絡。電車のトラブルでもなければ私が普段遅れることはない。駅で他の職員さんたちを乗せたまま待たせてしまうと悪いので必要な連絡である。次に7時半過ぎに院長先生が出勤されるので、現在の状況としばらく入院しなければならないという連絡。翌週の外来診察や当直に穴をあけてしまうことになってしまい申し訳ない。入院したのは3歳の時に鼡径ヘルニアの手術で入院して以来のことである。ICUは戦場のようなところである。どの患者さんも心電図などのモニターを付けられていて、ピ、ピ、ピという心拍数を示す音がいつも鳴っていて、時々心電図・血圧などの異常を示す警告音が鳴り響き、その都度看護師さんたちがあわただしく動く。苦しそうなうめき声も聞こえてくる。一応カーテンで仕切られているけれども、隣の患者さんの状況がまるわかりである。医師や看護師さんたちの会話も全部聞こえてしまう。昼も夜もなく、一睡もできない。意識がハッキリしているだけにかえって辛い。ICUで2晩過ごした。16日の昼前で点滴は終了となり、脳神経外科病棟の入口にある、重症者個室に移った。といっても別段治療があるわけではない。1日に何度か看護師さんが血圧を測りに来て、眼球にペンライトをあてて見て、「今日は何月何日ですか?」「ここはどこですか?」と質問していくだけだ。室内の歩行が許可され、食事もOKとなったけれど、困るのは時計がないから時刻が全くわからないのと、することがないのでボーとしているしかないことだった。森田療法の絶対臥褥みたいなものである。やる仕事がないのがこんなにつらいものなのか、と嫌というほど思い知らされた。隣室に入院している御老人は夜間よく痰がつまり、部屋のすぐ前にあるナースステーションから看護師さんが走ってきて痰を吸引する。あちこちの病室からナースコールがあり、モーツァルトの「メヌエット」が鳴り響く。夜間トイレを使う時には念のためナースコールをして下さいね、と言われていたが、あまりに忙しそうなので、コールはせずにこっそりトイレを使う。ここでもやはりほとんど眠れなかった。17日にまたCT検査。妻が腕時計と筆記用具を持ってきてくれたのでほっとする。その夜、主治医の先生が初めて今までのCTを見せてくれた。確かに入院した時には緊急手術かも、というような状態だった。その日のCTには、まだ血腫は残っていたが、薄らいできていた。そして「明日退院しますか?」と言ってくれたのはとてもうれしかった。18日に退院となり、翌19日の午後から出勤。20日からは通常出勤している。後遺症がないわけではない。朝起きた時にはめまいがするし、午前中を中心に頭重感やふらつき感がある。階段を下りる時は怖いので、手すりの近くを歩いている。日増しに少しずつ状態は改善してきている。医学生時代に買った脳神経外科の教科書を読むと血腫が吸収されるまで2週間から4週間かかるとある。1か月間は他の先生方に当直勤務を代わっていただいた。あちこちに御迷惑をかけてしまった。時間がかかるけれども、ゆっくりと挽回していきたい。

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コメント

 先生、びっくりしました。実は、何か悪いことが起きたのでなければいいけど・・と不安でした。だから、お返事を下さったときは、嬉しいというより安心しました。でも、私も超心配性の神経質なので、もしかしたら先生は今無理をされてお返事を下さっているのかも知れない、とどこか不安だったのです。少しずつ改善されているとのことですが、どうかどうか無理をなさらないで下さいね。ご回復を祈っております。

 前回お話させて頂いた、ちょっと難しい仕事ですが、昨日無事に完了しました。依頼主さんにも予想以上に喜んで頂けて、即請求書を要求されました(笑)。前回の先生のメッセージが既にご褒美でしたが、何かおいしいご褒美を自分にあげたいと思います。

先生、今回の記事を拝見し、大変驚いています。
いささか変則になったとはいえ、何事もなかったように、
記事を更新されていたので、
まさかこのようなことになっているとは思いませんでした。

>。実は14日、頭にケガをして・・・

とお書きになられていますが、
用心深い先生のこと、
よほど不意な事故が襲ったのでしょうね。

実は私も先月、大腿骨を骨折した時、
前頭部を強打しました。
まあ、なんともないからこっちはいいや、
とほおっておいたのですが、
何となく違和感があり、軽い痛みもあるので、
骨の継ぎ目の部分をいろいろ指で探ってみたら、
かなり痛い部分があるのを見つけました。
ひょっとするとひびか何か入っていおり、
脳味噌が流れ出しているのかもしれませんね(笑)。

先生との飲酒会楽しみにしていたのですが、
残念ながらしばらくお預けのようですね。

一日も早い全快をお祈りしています。

四分休符さま


本当に、大変でしたね。今ブログを拝見して、まさかICUとは!と、たいそう驚きました。眩暈やふらつきがあるのは、少しお辛いと思いますが、どうぞ大事になさって、ゆっくり回復していかれますように。

anxiety様

 ご心配をおかけしまして本当に申し訳ありませんでした。もし、手術になっていたら、今頃まだ入院中で職場復帰に長期間かかったであろうことを思えば、不幸中の幸いです。

 お仕事の方がうまくいってよかったですね。神経質の勝利です。これで晴れ晴れとお正月が迎えられますね。

keizo様

 どうもお騒がせして申し訳ありません。
 おかげ様で仕事ができる状態に回復しております。
 keizo様もどうぞ無理をされないで、お大事にして下さい。
 春にはダブル快気祝いといきましょう。

あんみつ様

 大変ご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。「○○の不養生」と笑われそうですね。ちゃっかり二分休符を決め込み、安全第一にしています。

 ニュースで見ていますと、そちらの寒さは大変厳しいようですね、あんみつ様もどうぞ御自愛ください。

このたびの事態、本当に驚きました。普通に皆様に返信もされていて、それもさらに驚きました。先生のブログは毎日見るので、更新が無いなあとは思っておりましたが、怪我されているとは・・・。それにしても、その状況で、数々の心配り、心底感心させていただきました。神経質は本当にすごいものです、私も見習いたいです。じっくりご養生ください。謹んでお見舞い申し上げます。

神経質様

 いつも当ブログをお読みいただきありがとうございます。ご心配をおかけしましてすみませんでした。
 そうなってしまった時には嘆いても怒ってもどうにもなりません。何とも仕方がないので主治医の先生や看護師さんたちの指示に従い、辛抱していくだけですね。その上で、もしできることがあれば手を打っていくということです。これは他の病気やケガでも同じだろうと思いました。
 おかげ様で少しずつ良くなってきています。勤務先の休みは大晦日と正月三が日ですけれど、今年は明日が日曜なので、今日で仕事おさめでした。すこしノンビリしながら、無理のない程度にやることをやって過ごそうと思っています。

はじめまして。いつも楽しみに拝見しています。このような内容に初めてのコメントもどうかと思いましたが、大変な年の瀬だったご様子で驚きつつ読みました。毎回更新される記事では「神経質人間は・・・である」のくだりにドキッとしていますが、本当にドキッとするのは、こういう事だと思い知りました。どうぞ無事快癒されますよう、謹んでお見舞い申し上げます。

kazu様

 コメントいただきありがとうございます。お騒がせな記事で申し訳ありませんでした。書くべきかやめるべきかとても迷いましたけど、人間いつどうなるかわからない、神経質の悩みなどはごく些細なものであって、不平不満を言いながらも何気なく過ごしている毎日がものすごく有難いことなのだ、と痛感しましたので書く事にしました。
 また、何かお気づきのことがありましたらコメントをお寄せいただけましたら幸いです。

本日NHKの日曜美術館で白隠さんを取り上げていました。偉大な禅の師として高名ですが、だるま等の絵画もよくされていたことは知りませんでした。

解説の方がよく勉強なさっていて、白隠さん若い頃の神経質のことも語っていらっしゃいました。

「駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」

ネット上でこんな歌を見つけて、これは是非
四分先生にお伝えしようと思いこちらに来ましたら、今回の記事でした。

お仕事復帰なさったことを知りまして、ひとまずほっといたしましたが、心身共にさぞや大変な思いをなさったこととお察しします。

どうかゆるゆると日常を取り戻してゆかれますようお祈りします。

(白隠さんは面白味も深いですね。また後ほど)

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。
 また、お心遣い、ありがとうございます。

 今日の日曜美術館(夜の再放送の方)で白隠さんをやっていたのですね。年末年始はどうせろくでもない番組が多いから、と決め付けて、見落としてしまいました。白隠さんの書画は仙厓さんと同様、なかなか面白いものが多くて、美術館などで見ると、前で釘付けになってしまうものがよくあります。「駿河には・・・」の歌は拙著p.238にも書いておりますが、それだけ当時から高く評価されていたのだと思います。著名な禅僧たちの中には白隠さんのように強迫観念に悩んで出家した人も少なくありません。まさに森田先生が言われた「大疑ありて大悟あり」(558話)なのだと思います。

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