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2013年2月18日 (月)

神経質礼賛 878、『子どもの発達障害 家族応援ブック』

 このたび『子どもの発達障害 家族応援ブック』(法研)という本が出版された。著者は国立病院機構天竜病院で児童思春期の精神疾患を専門に診ておられる高貝就(たかがい・しゅう)先生である。高貝先生は大原健士郎先生が浜松医大の教授をしていた最後の年に精神科医局に入局してこられた。大変優秀であり、誰もが避けるような厄介な仕事も引き受けてソツなくきちんとこなし、いつもニコニコしておられたのが印象に残っている。森田療法にも造詣が深い。その後は大学院に進学。学位取得後は留学され、大学病院の講師・医長として活躍された後、現在は天竜病院の児童精神科部長をしておられる。

 この本を読ませていただいた。アスペルガー症候群などの発達障害は精神科領域で最も注目されている分野であるが、専門家は少なく、著名な医師だと診察予約が1年先、2年先、なんていう話をよく耳にする。今では発達障害関連の書籍は多数出ているものの、実際に家族が読んですぐに役に立つものは多くはない。この本では、まず広汎性発達障害を中心とした発達障害の解説があって、その後は子どもの成長年代順に、発生しやすい困った事態について、マンガ入りの見開き2ページ単位で、解説と対応策が書かれている。発達障害の子供を持つ親や場合によっては本人が読んで実際に役立つのはもちろん、発達障害について知りたいという人が初めて読むのにも好適な本だと思う。単に発達障害のレッテル貼りではなく、本人や家族にとって困ったことを解決する処方箋を具体的に示しているのが優れている点である。発達障害に関心のある方はぜひ読んでみて下さい。


 
 神経質の場合も、親が気をつけた方がよいことがある。神経質性格は遺伝的に持って生まれた部分が大きいが、生育上の環境も影響している。概して親も神経質であるから、ついついあれこれ心配して過度に叱ったり過干渉になりやすく、その結果、子供は自信を失って萎縮し、ますます神経質傾向を強めていくことになる。思えば私の母親も神経質であり、私は子供の頃に褒められた記憶は全くない。いつも減点法でダメなところを指摘され続けていたから、自分はダメな子だと思い、常に失敗を恐れてビクビクするようになってしまった面もある。「かくあるべし」で身動きできなくなってしまっていたのだ。過干渉せず、自由に行動させ、感じたことを表現させて、自発性を伸ばし、失敗はあまり叱らずに良いところは褒める、という対応があるとよいと思う。

 森田正馬先生はイタリアの女性精神科医で教育者でもあるマリア・モンテッソーリ(1870-1952)を高く評価していた。その自発性を伸ばす教育法が森田療法と共通点を持っていることは392話に書いた通りである。

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