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2013年10月25日 (金)

神経質礼賛 958.うつ病の起源

 先日、NHKスペシャル「病の起源」という番組で、うつ病を取り上げていた。進化の過程をみていくと魚類の段階ですでにうつ病が出現したという。天敵を察知するとストレスホルモンが分泌されて脳内の扁桃体が働き素早く危険回避の行動ができるようになっている。ところが、ストレスホルモンが出続けていると扁桃体は正常に機能しなくなり、魚でもうつ病といえる状態になってしまうのである。チンパンジーは集団で社会生活を営んでいる。伝染性の病気になったチンパンジーを長期間隔離していると、うつ病となり、孤独が強いストレスとなることが示唆される。さらに人類になると、例えばライオンに襲われて仲間が殺され自分も死にかけた恐ろしい記憶が残り、これがストレスを与え続けることになる。また、人間は言葉を使って他の人に伝えるため、それを聞いた人にも強いストレスを与えることになる。それでも、狩猟社会では猟で得た肉は皆で公平に分配されていた。そういう状況ではストレスはたまりにくく、うつ病にもなりにくい。ところが、農耕文化が広がってくると、持てる者と持たざる者と分かれ、それが強いストレスを生み出す。複雑な現代社会ではさらに貧富の差が大きくなっていてストレスも強くなっているというわけであり、不公平がうつ病の原因の一つとなっているという。


 
 興味深かったのは、不公平によるストレスについての実験で、お金を分配する時に、自分はもらいが少なく相手が多いとストレスになり、ほぼ同じだとストレスは少ない。これはよく理解できる。ところが、自分が多くて相手が少ないように分配した時にもストレスが大きいという。これについての解説はなかった。これは、被験者のパーソナリティによって差異が出るのではないかと私は思う。国民性も出るかもしれない。自分の物は自分の物・人の物も自分の物という感覚の図々しい人だったら、自分が多くもらってストレスになるはずはない。それに対して小心者の神経質人間だったら、「こんなにもらったら悪いなあ」と罪悪感に襲われたり「人から欲張りに思われはしないか」と心配したりして、ストレスが大きく出るだろう。


 
 番組では、脳に電極を入れて体内に埋め込んだ装置で電気刺激して難治性のうつ病を治療している海外の例を紹介していた。それとともに、長い間抗うつ薬などの大量の薬を服用してもよくならなかった人が、規則正しい生活を送り適度な仕事に就いて回復した国内の例も紹介していたことには好感が持てた。

うつ病の治療は薬だけではない。人は本来、自然治癒力を持っている。薬一辺倒ではなく、その人の持っている回復力を強めていく生活療法が本当は大切なのだと思う。いわんや神経症の治療では、薬よりも、生活療法とともに症状をあまり問題にしない姿勢を身に着けていくことが重要である。

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