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2013年12月 2日 (月)

神経質礼賛 971.栗

 寒くなってくると仕事帰りは駅の天津甘栗の売場に何となく目が行く。ホクホクした香ばしい甘栗を食べたくなる。デパートの地下を通ると、中津川の栗きんとんの出張販売が来ている。これはおせち料理の栗きんとんとは異なり、茶巾絞りのような形の高級な和菓子である。思いがけず勤務先の職員の方から栗満月という名前の栗饅頭をいただく。暖かい緑茶にはよく合う。多くの果物とともに栗がおいしい季節である。栗は俳句の季語としては晩秋なのだそうだ。

 栗で思いつくのがサルカニ合戦の昔話だ。ずる賢いサルに柿の実を取られ、さらに親を殺された子ガニの仇討の話だが、真っ先に助太刀を申し出たのが栗である。栗はサルの留守宅の囲炉裏の灰に忍び込み、帰ってきた猿にはじけ飛んで強烈な一撃を浴びせる。サルがヤケドを水で冷やそうとするとハチがチクリ、逃げ出した猿の足を牛糞が滑らせたところに屋根から臼が落ちてくるのである。

 栗の実はこの話のようにとても固い皮に包まれていて、さらにイガイガが周りを包んでいる。神経質の対人恐怖も固い皮とイガイガに包まれた栗の実のようなものである。本当は人と仲良くしたいのに人に笑われやしないか恥をかくのではないかと心配して、こころにガチガチの鎧をまとって身を守ろうとする。そして、人と会ったり食事したり電話に出るのを避ければ避けるほどますます怖くなって対人恐怖や会食恐怖や電話恐怖は悪化していくのである。もちろん、人と会ったり一緒に食事をしたり電話で話すのを避けていれば安全ではあるけれども、仕事や学業ができず、社会生活に大きな支障をきたす。怖いまま仕方なしに人と会い、食事をし、電話に出るのが最良の「薬」である。本人は「できない」と思うかもしれないが、「やらない」だけのことである。緊張して震えても言葉に詰まっても、やれば必ずできる。その間の気分は問題ではない。やれたという事実を積み重ねていけば、あたかも固い皮が破れるかのように、どんどん対人恐怖は良くなっていく。そして、神経質の持ち味を発揮できるようになるのである。

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コメント

先生、こんばんは。私は、大きな声で叱られたり、苦手な言葉を使われると怖くなってしまい、相手の方が苦手になってしまいます。
その為に、人に会わなかったり、気力が出なかったり、ずいぶん長い時間をかけてここまで回復しました。


苦手な人がいれば、相性の合う人もいて、勇気や元気をたくさんもらえます。
苦手な人とずっと一緒に居るのは無理ですが、違った空間で私らしくいられるようになったことには、周りの方々に感謝しています。


皆さんも自分の周り、環境作りが出来て居場所があったら外も素晴らしいですよ。

ヒロマンマ様

 コメントいただきありがとうございます。

 そうですね。自己主張の強過ぎる人、それも人を威嚇するようなタイプの人は私も大の苦手です。演技性人格(いわゆるヒステリー)に加えて自己愛性人格を持った人には本当に辟易します。でも、どこの職場や御近所様にもそういう人はいるものです。攻撃をまともに受けたのではこちらが潰れてしまいます。柳のように風を受け流すしかありません。そして、自分が安心できる場を確保することも大切ですね。

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