神経質礼賛 1010.増税社会を生きる
私が住んでいる地方では桜がほぼ満開となっている。そして、いよいよ明日から4月。消費税が8%にアップする。昨日の毎日新聞トップ記事には「ため息の春 消費増税 転嫁ずしり」のタイトル。ガソリンスタンドの前を通ったら今のうちにガソリンを満タンにしておこうという人たちで長蛇の列が道路に続いていた。スーパーマーケットやホームセンターもいつもより混雑していて、買い物かごに溢れんばかりの商品を積んだ人たちの姿が目に付いた。ただ、1007話に書いたように日用品は需要の増加から実売価格が上がっているものもあるし、家電は値崩れが考えられるので、買急ぎムードに乗せられて高い買い物をしては損をするかもしれない。最近、今までの税込価格から税抜き価格に表示を変えた店が多く、安くなったような錯覚を起こしてしまう。税金分を考えて、冷静に判断する必要がある。
さらに来年の10月には消費税10%に上がるスケジュールとなっている。先進諸国の消費税が20%前後になっていることを考えれば、高齢化の中で社会福祉を維持するために、いずれは日本もそうせざるをえなくなるだろう。しかし、ワーキングプアの人たちには大きな負担がかかる。生きていくのに最低限必要な食料品や電気・ガス・水道・電車・バスといった公共料金は免税にしてほしいと思う。
さて、これからの増税社会を私たちは生きていかなくてはならない。そろそろ今までの生活を見直してみる必要がある。高度成長期のようにマイホームや高級自動車を手に入れて海外旅行やゴルフを楽しんでシアワセになろう、という発想から転換しなくてはならない。すでに、車も燃費が良くて維持費が安い小型車や軽自動車に買い換える人が増えている。大人数が乗れるワゴン車は子供たちとドライブにでも行かなければ必要ない。買物や家族の送迎が主な用途であれば軽自動車で十分である。スマートホンから通信費が安い従来型の「ガラケー」に戻す人も増えている。なるべく無駄なものは買わず、シンプルライフを心がけていけばよいのではないだろうか。お中元や御歳暮も見直す時期ではないかと思う。冠婚葬祭の「引き物」は極力廃止して、法事であっても会費制にするのが望ましい。そして、あまりお金をかけずに楽しめる趣味はいくらでもある。無駄な出費は避けて、「物の性(しょう)を尽くす」・・・その物の価値が最大限に発揮されるように使う、という森田正馬先生の生活スタイルを心がけたい。
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