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2014年6月 9日 (月)

神経質礼賛 1033.仙厓さんは名カウンセラー

 一昨日はちょっと用事があって、午前の仕事を終えてから東京へ行った。ついでに久しぶりに出光美術館に立ち寄る。「日本画の魅惑」と題する展覧会が開かれていて、出光美術館が所蔵する鎌倉時代の絵巻物・室町時代の水墨画・琳派と狩野派の作品・江戸時代の浮世絵・文人画と時代を追って見ていくものだった。「鑑賞のツボ」も書かれていて面白い。作品の裏にあるものを感じ取らせようという趣向である。さらには絵画だけでなく所々に柿右衛門・古伊万里・古九谷などの陶器の名品も展示されていた。そして、この展覧会のアンカーは仙厓さん(8990238話)の作品だった。出光興産の創業者・出光佐三(689話)が仙厓和尚の絵の教えを心の拠り所としていたことは以前にも書いた通りである。今回、目に留まったのは、「すりこぎ画賛」という作品である。姑が嫁にあまりうるさいことを言うと嫁は疲弊してしまう、ということを示したものだそうだ。神経質人間としては、あまり細かいことばかり言い過ぎて、周りに迷惑をかけないようにしなくては、と反省する。名僧の仙厓さんのところには、いろいろな悩み事を持った人たちが相談に訪れた。しかし、仙厓さんは直接アドバイスを与えることはせずに、さらりと絵を描いて渡しヒントを与えるだけで、本人に考えさせたという。本人の考えを整理させて自分で答えを導き出す手助けをする、現代のカウンセリングのやり方と同じである。仙厓さんは名カウンセラーだったのだ。しかも、相談者の手元には愉快な絵が残る。こんなカウンセリングだったらぜひ受けてみたいところだ。

 展示を見た後、給茶機でお茶をいただき、皇居を臨むロビーのソファに座って一休み。この日の東京は風雨が強く、皇居は霧がかかっているように見えたが、夕刻に近づくとだんだんくっきりと見えるようになってきた。雨に打たれた緑が美しく映える。展示を見終わった後に、この屏風絵のような風景を愉しませてくれるのも出光美術館の魅力の一つである。

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