神経質礼賛 1066.ピーマン
このところスーパーの野菜売り場には物が置いてない棚があったりする。台風や豪雨の被害のため青物野菜が極端に品薄になっていて、チラシに書いてあっても、「入荷できませんでした」という貼り紙があったりする。キュウリが1本100円近い。あまり元気のなさそうな白菜の四分の一カットが200円。ホウレンソウも申し訳なさそうに小さな束で売られている。そんな中、棚の上で気を吐いているのがピーマンたちである。ピーマンと聞いただけで後ずさりされる方もいるかもしれない。ピーマンは野菜嫌いの人にとっては最大の鬼門だろう。しかし、昔に比べたら青臭さが随分減っているし、赤ピーマンや黄ピーマンもあって彩り豊かな料理ができる。神経症の「できない」のではなく「やらない」だけ、と同様に、ピーマン嫌いは「食べられない」のではなく「食べない」だけ、という面がある。もしかするとピーマン神経症と言える場合もあるかもしれない。おいしい料理と出会って嫌いが好きになって全治してしまうこともあるだろう。チンジャオロースだとか肉詰めピーマンといった本格的な料理もあるけれども、私はシンプルに茄子とピーマンを炒めておかかをたっぷりかけたナスピーが好物であり、病院の朝食に時々出てくる「(ちりめん)じゃことピーマンの当座煮」がさらに大好きだ。シラスのカルシウムやタンパク質に加えてピーマンのビタミンや野菜線維が摂れて、塩分に気をつければ実に理想的な栄養食である。野菜が品薄で困っている主婦の皆さんは多いと思うが、「そうだ、ピーマン食べよう」で切り抜けられては如何でしょうか。
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四分先生、お使いなさっているんですね。わたくしも買い物行ってますんで野菜の値段わかりますよ

85になる母がリンパ腫で自宅療養してますが、まず一番怖れていますのが便秘です。
気絶して2度救急車のお世話になっています。
それでヤクルト風の飲料を朝夕飲んだり、ご飯にもこんにゃく由来の繊維質を混ぜています。
本人の希望で、野菜やフルーツ、ひじきを食べさせるようにしています。
当座煮、検索しました。やってみます
投稿: たらふく | 2014年9月15日 (月) 14時43分
たらふく様
コメントいただきありがとうございます。
たらふく様も母上のために食材の買い出しに行かれているのですね。本当にこのところの野菜の品薄には困ります。
便秘は油断がなりません。便秘薬よりもなるべく野菜・海藻・こんにゃく・ヨーグルトなど快便食材で工夫するに限りますね。
投稿: 四分休符 | 2014年9月15日 (月) 21時32分