神経質礼賛 1125.不愉快な愉快犯
母が早朝、トイレを使ったら、水が流れない。水道の蛇口をひねっても水が出てこない。母はどこへ頼んでよいものかわからず、冷蔵庫に貼ってあるマグネットのシールを見て、9時になるまで待ってガス屋に電話した。ガス屋も住宅リフォームをやっているので水回りのトラブルも引き受けます、というようなシールを配っている。来てもらったところ、家の外の水道の元栓が何者かによって止められていることがわかり、元に戻して事なきを得た。手間賃は無料だったが、消火器を買わされてしまったとしょげていた。水道のメーターと止水栓は道路に近い所にある。昔は重い鉄製の蓋だったが、今は青い樹脂製の軽いものになっていて、簡単に開けられる。私がそれを確認していたら、隣家の奥さんが出てきて、そのお宅では同じ晩に自転車のタイヤの虫ゴムを外されて空気を抜かれてしまう被害にあっということだった。「ウチは交番に行って話をしてきたからお宅も行った方がいい」と言われて、足の悪い母に代わって私が交番に行って話をしてきた。
物を壊されたとか盗まれたとかいうわけではないが、とても迷惑な悪戯である。母のような高齢者ではパニックに陥ってしまう。このように人を困らせてそれを見る、あるいは困っている様子を想像して楽しむ犯罪を「愉快犯」というのだが、やられた方は不愉快極まりない。不愉快犯とでも言いたくなる。
その点、何か悪いことをしてしまっていないか・人からどう思われるかを心配する神経質人間にはそのような真似はできないものである。神経質は小心翌々そのままでよい。
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水が止められてお母様はさぞショックだったでしょう。全く酷い話ですね。
消火器も買うことになりお辛かったですね。
本当に喜び少ない、嫌な世の中です。
森田流のその時々に為すべきを淡々となす尊さをあらためて味わう毎日でございます。
投稿: たらふく | 2015年3月14日 (土) 02時16分
たらふく様
お心遣いいただきありがとうございます。
仰るように、嫌なことは起こりますが、いつまでもそこに関わってはいられません。「心は萬境に随って転ず」でありまして、行動しているうちに気分も変わっていくものですね。
投稿: 四分休符 | 2015年3月14日 (土) 21時08分