神経質礼賛 1156.カタツムリ
時間が少し空いた時には作業療法室へ足を運ぶ。患者さんたちの様子を見るためである。塗り絵をしている患者さんの絵を見る。季節に応じた絵が多いので、今はアジサイやカタツムリ、長靴をはいて傘を差した子供などがテーマに使われている。ふと、実物のカタツムリを近頃みないなあ、と思う。週に1回は旧実家の片づけと草取りに行っているので、梅雨時には見かけてもよさそうなものだが。カタツムリを餌にする生物は多いらしい。天敵としてマイマイカブリという昆虫がよく言われるが、それ以外にもカエルなどの両生類・トカゲなどの爬虫類、鳥類、ネズミなどの哺乳類などにも食べられてしまう。カタツムリを見かけなくなったのは、そうした生物の自然界の餌が減ってカタツムリが食べられてしまっているからなのだろうか。それとも気候の変化の影響なのだろうか。あちこちで使われる除草剤のためなのだろうか。原因はわからない。
自分の住処を乗せて、体を伸び縮みさせながら、ゆっくりゆっくりと移動していくカタツムリはユーモラスだし、見ていて何かほっとするものである。神経質人間は気が急きやすい。あれをしなくてはこれもしなくてはと、いつもハラハラで次々と仕事をしていくのは良いことではあるが、時にはカタツムリになったつもりで肩の力を抜いて一息ついてみるのも悪くない。
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