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2015年8月21日 (金)

神経質礼賛 1177.さつま汁の定義

 病院食の汁物として、普通の味噌汁や豚汁の他にけんちん汁、吉野汁、さつま汁が出ることがある。けんちん汁の発祥は鎌倉の建長寺と言われている。禅寺の精進料理であるから、肉は使わず、油揚げとコンニャクとニンジン・ゴボウ・ゴボウ・サトイモなど根菜類の澄まし汁である。実にヘルシーだ。もし玄米の御飯あるいは麦飯とけんちん汁を毎日食べ続けたらメタボ体型もすっかりスリムになることだろう。吉野汁は葛を加えてトロミを付けたもので、冬場は冷めにくくて良い。

 さて、さつま汁の定義はどうなのだろうか、と神経質ゆえ気になる。病院食ではサツマイモを含んだ根菜類の時と、さつま揚げと根菜類の時がある。調べてみると、元々は江戸時代の薩摩藩で士気を高めるため闘鶏を行っていたが、負けた鶏の肉を骨付きのままぶつ切りにしてダイコンとともに炒め、味噌や酒を加えて汁にして食べたのということだ。それが郷土料理となった。現代では鶏肉の代わりに豚肉も用いられている。さらに大根・ゴボウ・ネギ・サトイモなどを具としていて、必ずしもサツマイモを使わなければいけないわけではないようである。

 なお、薩摩ではなく伊予の国、愛媛県にも全く異なる郷土猟師「さつま汁」があるという。こちらはすりつぶした魚と味噌を炙ったものにコンニャクやキュウリを混ぜた汁で、温かい御飯にかけて食べるのだそうだ。全く「所変われば品変わる」である。

 いずれにせよ、地産池消の栄養満点の料理であることには違いない。今年の夏は例年以上に厳しい暑さが続いて、つい冷たい素麺や清涼飲料やビールに走りがちだった方も多いかと思う。夏バテ気味の体には、さつま汁で元気補給も良いのではないだろうか。

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コメント

四分先生も夏バテかしら?
郷土猟師? 地産池消?
お大事に願います

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。
 暇がないのも(笑)夏バテ予防になっています。

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