神経質礼賛 1185.国勢調査インターネット回答
先週の夜、町内会長さんが「国勢調査インターネット回答の利用案内」という封筒を配っていた。今回はパソコンやスマートフォンを用いたインターネット回答が可能になり、後日それをしなかった世帯に調査員が手書き用紙を配布して回収するというやり方である。年金などの個人情報漏洩が問題になっている昨今であるからどうしようか、とも思ったが、ネット回答してみることにした。やってみると、パソコンでは10分もかからず、手書きよりも楽だった。母の所へもやはり案内が配られていたので、それも入力しておいた。調査員に見られることもなく簡便である。
とはいえ、気になるのは税金の無駄遣いである。最初、検索で「国勢調査」を調べて、総務省統計局の「国勢調査2015キャンペーンサイト」というページを見た。しかし、回答ページへのリンクは見当たらない。仕方なく、URLを直接入力して回答サイトに入った。キャンペーンサイトと称する、タレントや元スポーツ選手とかが大きく映し出された単なる宣伝ホームページは何の役にも立たない。こんなもののために多額の税金を浪費しているのだ。TVでもCMを流していて、新聞や雑誌にも宣伝しているという。予算はあるだけ全部使ってしまえ、とばかり馴れ合いの大手広告代理店に丸投げして、多額の税金を使ってCMやホームページを作成しているのである。近頃、事業仕訳がなくなったら、税金の無駄遣いし放題なのではなかろうか。
そんなことを考えていると、最近、財務省が言い出した、消費税10%増税時の食品分の還付方法とやらが頭に浮かぶ。消費者が食品を買う時に「マイナンバー」のカードを持って行き、そのデータを集計して個別に税金を還付するという。そのセンター建設に3000億円もかかる。その後の運営費だってベラボウにかかるだろう。大勢の公務員を雇わなければならい。個人業者にもカード読み取り機を設置するために多額の補助金を出すことになる。税金を増やしてそんな無駄遣いをしよう、というのは実に馬鹿げている。何のための増税なのか。第一、国民全員がマイナンバーカードを身分証明書代わりにいつも持ち歩かなければならない。紛失・盗難の問題が必ず発生する。そのカードを悪用したなりすまし・不法入国者への転売といった犯罪も起るだろう。そんなに国民総背番号制を強行したいのか。将来、国民全員の体にICチップを埋め込んで家畜のように管理したいのだろうか、と勘繰りたくなる。
どれもこれも「ものそのものになっていない」、事実を無視して空論に走る、無責任なお役人様たちの発想である。「教育の弊は人をして実際を離れて徒らに抽象的(空論に)ならしむるにあり」という森田正馬先生の色紙がある。国民生活の実態からかけ離れ、組織の現場からも乖離した頭でっかちのエリート上級公務員たちが国を動かしているようでは世の中良くならない。
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コメント
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国勢調査の、どこからネット送信するのか同じように迷いましたよ。本当に無駄なバカがたくさん介在して迷路をつくり、金をチュウチュウ吸っているようです。
試験だけで役人になったのはプライドと保身欲求だけが異常に高く、謝罪会見の言い逃れと責任転嫁、すり替えがうまいだけで、下の下であります
投稿: たらふく | 2015年9月15日 (火) 01時48分
たらふく様
コメントいただきありがとうございます。
今朝、三島駅を降りたら、国勢調査キャンペーン関係者がそれ用に作った同じ服を着てゾロゾロ歩いていました。どれだけ税金を無駄遣いしたら気が済むんだ、と「怒りメーター」がレッドゾーンまで上がってしまいます(苦笑)。仰るように、そんなことより入力画面にスムーズに入れるようにしろよ!と言いたいですね。
投稿: 四分休符 | 2015年9月15日 (火) 21時06分