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2015年10月 5日 (月)

神経質礼賛 1192.秋海棠(シュウカイドウ)

 相変わらず休日は旧実家の片付けや草取りに充てている。涼しくなってきて作業しやすくなったが、まだヤブ蚊には注意が必要だ。帰りには仏壇に供えるように庭に咲いた花を切って持って行く。その姿を時々、病院に出入りしている製薬会社の人に見られて、翌日病院で「昨日、外堀通りを歩いていらっしゃいましたね。花をお持ちでしたね」などと言われてしまう。

弟が生まれた年に父が植えた柿の木も実をつけているので、これも取って持って行く。こんなことができるのも年内一杯である。来年には家を取り壊し更地となる予定である。

 木陰に、淡いピンク色の小さな花を付けている草がある。葉はハート型をしている。母に聞いてみたら秋海棠という草なのだそうだ。昔、どこかでもらってきて庭に植えたものらしい。秋海棠はベゴニアの仲間であり、江戸時代に中国から持ち込まれた帰化植物である。球根でも種子でも繁殖でき、寒さに強く、直射日光の当たらない湿気の多い場所を好むとのことで、ジャングル状態の旧実家はうってつけの環境なのだろう。8-10月に花が咲き、俳句では秋の季語として詠まれるそうである。そして、秋には茶花として使われるという。でも、茎が弱くて相当注意していても簡単に折れてしまう。茶花として飾るにはよほど神経質を生かさないと難しいだろう。ハート型の葉は片方が大きいところから「恋の悩み」「片思い」の花言葉があるという。昔の人はよく考えたものである。

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コメント

しゅうかいどう、きれいな花ですね。初めて拝みました。
旧ご実家が更地になるとは様々な想いが去来するでしょうね。
ぜひ写真をたくさん撮っておかれることをおすすめします。
この世から消えてしまって写真の中にだけ存在するというのが
尊く思える時が来るかもしれません。
お母様との話の肴にも十分なるのではないでしょうか

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 秋海棠の花は小さいながら可憐です。この秋海棠の移植を試みていますが、うまくいきますかどうか。
 母はずっと住み慣れた家ですし、好きな草木を植えてきただけに、家が無くなってしまう寂しさは相当なものです。お気遣い下さりどうもありがとうございます。

 秋海棠の移植、上手くいくといいですね。そうなれば、お母様もいく分慰められるでしょう。先生はやはりお優しいです。
 昨秋までわが家の庭にも秋海棠があったのですが、半分畑にしてしまっため、なくなっててしまいました。散歩して見てこようと思います。お書きになっているように、秋海棠は古くから親しまれている花で、歳時記を見ますと、芭蕉も詠んでいます。そして、「断腸花」と言う別名を持っています。
 お陰様で、朝顔、あけびの句を詠みました。このお話からも詠めそうです。しっかりと推敲し、時間をおいて、少しでも佳い句にしたいと思います。
 ところで、静岡ではあけびは食べますか。こちらでは、あけびに肉味噌を詰めて焼いたり、湯がいて味噌で炒めたりして食べます。また、静岡の黒いおでんはTVで見て、食べてみたい、と思い続けています。

nonboo様

 コメントいただきありがとうございます。

 別名の断腸花は知りませんでした。悲恋の伝説があったり、作家の永井荷風が自宅に秋海棠を植えて「断腸亭」と呼んだり、と文学とは深い関係のある花だったのですね。御教示いただきありがとうございます。
 アケビを食べたという話は私の周囲では聞いたことがありません。昔は貴重な食料源でしたから、そうした知識は災害時に役立つかもしれません。
 機会がありましたら、ぜひ一度、静岡おでんをお召し上がり下さい。今ではパック詰めされたものも販売されています。

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