フォト
無料ブログはココログ

« 神経質礼賛 1222.地蔵心とあるがまま | トップページ | 神経質礼賛 1224.農鳥(のうとり) »

2016年1月 8日 (金)

神経質礼賛 1223.納豆汁

 今週、病院の昼食に納豆汁が出た。私が住む県内ではあまり一般的ではなく、普通の食堂のメニューには見かけないが、東北地方では郷土食としてよく食されるようである。そして俳句の世界では冬の季語だという。納豆汁は江戸時代からある食べ方で昔は納豆売りが具材をまとめて売っていたとのことである。納豆売りはいつ頃までいたのだろうか。神経質ゆえ、気になる。正岡子規は亡くなる数日前に納豆売りの声を聞いて納豆を買い求めさせたというから、明治時代には一般的だったのだろう。私の少年時代に豆腐屋さんはラッパを吹きながらリアカーを引いて豆腐を売り歩いていたけれども、納豆売りにお目にかかったことは一度もない。赤塚不二夫(333)のアニメ「ひみつのアッコちゃん」のエンディングの歌の中に「♪用もないのに納豆売りがー」という一節にあったのが印象に残っているくらいである。きっと作詞者の井上ひさしさんの少年時代にはまだ納豆売りがいたのだろう。

 ともあれ、納豆汁は納豆と野菜が一度に摂れるので、栄養的にはとてもよい。お正月の飲み食いで疲れた胃腸にもやさしい。ただし、欠点は強烈な匂いである。納豆汁の日は病院中に濃厚な納豆の匂いが充満する。そして、3、4時間は匂いが漂っているから、特に納豆嫌いの人にとっては最終兵器であろう。私は普段、納豆そのものはよく食べている方だ。納豆汁の味はおいしいし、そのまま食べる時のように口の周りにべとつかないのは大きなメリットだけれども、匂いはちょっと気になってしまう。美味ながら独特な匂いの「くさや」の干物といい勝負である。納豆健康法の信者である妻に知られて家でも納豆汁を作ると言い出されぬよう、家では納豆汁の話をしないように気を付けなくては。

« 神経質礼賛 1222.地蔵心とあるがまま | トップページ | 神経質礼賛 1224.農鳥(のうとり) »

コメント

 納豆汁はくさやの干物といい勝負、ですか!たしかに病院という場所ではつらいかもしれませんね。でも、御地とは異なる風土性の料理を給食で出してくれるなんて、栄養士さんたちは心をこめた良い仕事をされているような気がします。

 子規と納豆のことを検索してみました。味わい深い話です。子規はやはりすごい。

nonboo様

 コメントいただきありがとうございます。

 病院食は一食280円ですから、それだけのお金で栄養が十分に摂れて患者さんたちが喜んでくれる、そして飽きないメニューを捻り出さなくてはなりませんから、栄養士さんの御苦労は並大抵ではありません。本当に頭が下がります。
 病のため身動きできなかった子規にとって、「食」の楽しみは極めて大きかったことでしょう。森田正馬先生がよく引き合いに出したように、子規はまさに「生き尽くした」人だと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 神経質礼賛 1222.地蔵心とあるがまま | トップページ | 神経質礼賛 1224.農鳥(のうとり) »

最近のトラックバック

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31